...そしてシバの都に自分の国も忘れてうかうかと時を過してゐたコマギイナの王の所へ駈けて行つた...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...君と僕とが四十年前親しく知っていた日本の有機体は、消滅しつつあるタイプで、その多くは既に完全に地球の表面から姿を消し、そして我々の年齢の人間こそは、文字通り、かかる有機体の生存を目撃した最後の人であることを、忘れないで呉れ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...すっかり忘れるとこだった...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...故に壮年者は老人に対するの責任たるを忘るべからざるなり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...「竹青をお忘れになったの?」「竹青!」魚容は仰天して立ち上り...
太宰治 「竹青」
...それを得た場合にそれを実現することを忘れなかった...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...わたしはほとんど前後を忘れて飛び下りると...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...忘れられた名前であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...今でも忘れた事がない...
夏目漱石 「永日小品」
...この青年の事もいつか忘れるようになった或日...
夏目漱石 「永日小品」
...忘るべからざる八百グラムの吐血は...
夏目漱石 「思い出す事など」
...不幸にしてその有名な将軍の名を忘れてしまった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...この不幸なる娘はかくも忌(いま)はしく恐しき忘恩を以てしたので...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...君が本件を慎重に処理してくれたことは忘れないぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...飯を忘れ血を吐くまでその結構や由来を研究してやまず...
南方熊楠 「十二支考」
...備忘録の頁を繰って見せた...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...とにもかくにもこの道楽は忘れられないと見えて...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...この御恩忘れはいたしません」「だけど...
吉川英治 「鬼」
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