...時の經つのも忘れてゐた...
有島武郎 「潮霧」
...忘れることが出来ない...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...永く忘れ得ぬ事であらう...
今井邦子 「伊那紀行」
...今五郎はその根源を忘れている...
梅崎春生 「幻化」
...多分ブラインドを降すことを忘れていたために来たものだろう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...一日だって忘れたことはありません...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...その一言が忘れかね...
太宰治 「新釈諸国噺」
...忘れた筈は、よもや、あるまい...
太宰治 「新ハムレット」
...あたしを忘れないで下さいませ...
太宰治 「新ハムレット」
...風呂の蓋を取るのを忘れて逃げたんだらう」「――」「姉の淺ましい姿を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忘れっ放しにもなっていめえ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...先生の『經濟哲學の諸問題』に初めて接した時の興奮を忘れることができぬ...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...姫君を片時も忘れずに恋しがっている右近であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お忘れにならないで...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...むしろ今頃はモウとっくの昔に忘れてしまっているかも知れないのですが……」「……でも卑怯じゃないですか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...すんなりとした裸体で芽の噴きかかった栗の林の中を疾走してゆくその優美さ――矢代は霙に降り込められつつも立ち去ることが出来なかったその日の夕暮の感動を今も忘れない...
横光利一 「旅愁」
...年々の外患もいつか忘れ...
吉川英治 「三国志」
...「おお」「殿さま」見送りにかたまっていた留守居の老若(ろうにゃく)は、われを忘れて、土下座から声をあげた...
吉川英治 「新書太閤記」
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