...先生にして我が平生忖度(そんたく)するところのごとくんば...
有島武郎 「星座」
...彼の獨歩氏が文學以外の色々の事業に野心を抱いてゐた理由を忖度(そんたく)しようとした事があつた...
石川啄木 「硝子窓」
...言はなければ言はんで勝手に人を忖度する...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...意圖(いと)を忖度(そんたく)して憚(はゞか)らないのは僭越(せんゑつ)である...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...自己の心を標準として他人の心を忖度(そんたく)するためであって...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...謀叛の有無の忖度と...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...漫(みだり)に自己の心を以て他人を忖度し揣摩臆測を以て無用の文字を重ね...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...その心持を兵馬は忖度(そんたく)してみないでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝霞は泰文の気持を忖度しかねて悩んでいたが...
久生十蘭 「無月物語」
...其心中の真面目をも忖度(そんたく)せずして...
福沢諭吉 「女大学評論」
...自心をもって他人を忖度(そんたく)すべし...
福沢諭吉 「学問の独立」
...私なんぞには忖度(そんたく)いたし兼ねます事ながら...
堀辰雄 「ほととぎす」
...今は古人の心を忖度(そんたく)するの必要無之...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...むしゃくしゃするものですからありうべくもないことまで忖度(そんたく)しましたものです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私の思っていないことを忖度(そんたく)して恨んでいるから私としては悲しくなる」と言っているうちに源氏は涙ぐんでしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...皆が私の気持ちを忖度(そんたく)して面倒な関係にしてしまわないかと心配よ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...運転している自分の男のそのときの心を忖度する気色でむっと衝る時ごとに怒った表情に変った...
横光利一 「旅愁」
...武蔵の心を忖度(はか)りかねていたらしい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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