...よく其心をも忖度する事が出來たのである...
石川啄木 「葬列」
...信吾は亦自分の心を妹に勝手に忖度されてる樣な氣がして...
石川啄木 「鳥影」
...殆ど忖度し難いものが多い...
伊藤左千夫 「『悲しき玩具』を読む」
...自己の心を標準として他人の心を忖度(そんたく)するためであって...
大隈重信 「列強環視の中心に在る日本」
...彼の言葉をそのままに聞いてゐるだけで彼の胸のうちをべつだん何も忖度してはゐないのだといふところをすぐにも見せなければいけないと思つたから...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...と葉藏のこころを忖度してゐた...
太宰治 「道化の華」
...互いの忖度(そんたく)から成立った父の料簡(りょうけん)は...
夏目漱石 「明暗」
...それで一寸環境が忖度しにくいのであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...安田の心中はきっと満足であったろうと私は忖度(そんたく)する...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...バーニ医師がメリヘイブン閣下の心中を忖度(そんたく)し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...忖度も成し難き大技巧の斧の音が時を経...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...今は古人の心を忖度(そんたく)するの必要無之...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...むしゃくしゃするものですからありうべくもないことまで忖度(そんたく)しましたものです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私の思っていないことを忖度(そんたく)して恨んでいるから私としては悲しくなる」と言っているうちに源氏は涙ぐんでしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...意外な忖度(そんたく)までもするものであると思ったが源氏はまた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...御息所を対象にしていたろうとはあまりにも不似合いな忖度(そんたく)であると思ったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...忖度(そんたく)するだけで断言することはできなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あらぬ意思まで忖度(そんたく)されたりするが...
吉川英治 「新書太閤記」
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