...彼女は我慢強くて、受忍性がある人だ...
...この犯罪に現われた極度の残忍性...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...異様なおそるべき残忍性を蔵しているもののようでございまして...
太宰治 「男女同権」
...男よりも女――のほうがどうもヒステリカルな残忍性に富んでるとみえて――が多いことは...
谷譲次 「踊る地平線」
...かえって先生がかくの如き残忍性を感じたほど...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...主膳はこの残忍性の面白味を帯びた遊戯のために...
中里介山 「大菩薩峠」
...かえって神尾の残忍性を煽(あお)るようなものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...無茶苦茶に残忍性が嵩(こう)じて...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒に乱れて惨忍性を発揮せられた時の神尾は...
中里介山 「大菩薩峠」
...惨忍性を煽(あお)るには都合のよい知恵だけが働くように出来た神尾の性格を知っているだけに...
中里介山 「大菩薩峠」
...その持っていたつめたい残忍性が...
中里介山 「大菩薩峠」
...痛快な残忍性をそそりながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...このやり方の獣的な残忍性も見てもらいたい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...興味中心の残忍性丈が狂い廻っているのではないか? そして私は遂に心の弱い青年――悩む事を知って...
松永延造 「職工と微笑」
...それは虎にも獅子にも具わっていない特異なる残忍性の発露である...
松永延造 「職工と微笑」
...ナポレオンの残忍性はルイザが藻掻(もが)けば藻掻くほど怒りと共に昂進(こうしん)した...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...人間の残忍性と恐怖心とに対しては猛悪な神が作られ...
与謝野晶子 「既成宗教の外」
...かれは残忍性につよく...
吉川英治 「大岡越前」
...そして云うには、人間の本能のうちには、盗み心だの、残忍性だの、あらゆる悪魔的なものも、当人が自覚するとしないとに関(かか)わらず潜んでいるが、その反対なもの、善真なもの、たとえば絵心のごときでも、実は誰にでも必ずある筈のものなのだ...
吉川英治 「人間山水図巻」
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