...局の外には忍び忍びに...
芥川龍之介 「好色」
...しかし忍び忍びに御姫様の御顔を拝みに参ります事は...
芥川龍之介 「邪宗門」
...忍び忍び近づいて...
有島武郎 「或る女」
...忍び忍びに里方へ出でて...
巌谷小波 「こがね丸」
...八間も後(おく)れながら忍び忍び蹤(つ)いてゆくと...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それを心得て、忍び忍びに、集まって参るよう、申しつけてもらいたい...
直木三十五 「南国太平記」
...忍び忍びに様子を見ながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...忍び忍び格子戸の前まで近づいて来て...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...胸の苦痛を忍び忍びて...
福田英子 「妾の半生涯」
...うつせみの羽(は)に置く露の木(こ)隠れて忍び忍びに濡(ぬ)るる袖(そで)かなこんな歌を書いていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...『河口(かはぐち)の』(河口の関のあら垣(がき)や守れどもいでてわが寝ぬや忍び忍びに)と私は返しに謡(うた)いたかった」女はあらわな言葉に羞恥(しゅうち)を感じて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それからのちは忍び忍びに藤壺へ薫は通って行った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「はや、敵の先手は、部落のそとまで、近々と迫り寄っておりますぞ!」「いや、それは先手の騎馬、部落の口を、西ひがしへ、駈けちごうているだけのこと!」「こちらに計りあるものと恐れてか、べつに、忍び忍び、這い近づいて来るわずかな兵が見えるばかり……」「火の手は、部落はずれの一軒家が、いま煙をあげた様子」「しかしやや遠くは、物々し大軍です...
吉川英治 「私本太平記」
...忍び忍び心がけて...
吉川英治 「新書太閤記」
...黄昏(たそがれ)ごろから忍び忍びに陣地を脱して逃げ散っておりまする」老臣の比田帯刀則家(ひだたてわきのりいえ)の忠諫(ちゅうかん)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...それも山番の目を忍び忍びくる彼とは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...忍び忍び上がってゆくのが見える...
吉川英治 「源頼朝」
...闇黒(くらがり)を忍び忍び先へ進んでいる...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
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