...嘗テ以二堪忍之二字ヲ一銘シテ自ラ守ル...
京山人百樹、京水百鶴 「北越雪譜」
...私の心のうちにまでもそつと忍び寄つて来る...
薄田泣菫 「独楽園」
...堪忍ならない...
太宰治 「駈込み訴え」
...彼はみやびな魂の残忍な冷酷さを経験したので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...余炎(ほとぼり)を抜くまでどこぞに忍ばせているだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんな忍びの名人でも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...心中、焦躁に狂いながらも、忍耐づよく、ただ、機の熟するのを待っていた...
火野葦平 「花と龍」
...堪忍して下さいな...
平出修 「瘢痕」
...そこへ辰男は忍足で下りてきて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...私の忍耐力の不足のためだとは...
三好十郎 「恐怖の季節」
...」「どうぞみんな勘忍してくれ...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...お前の復讐と残忍とは遂に終るときがないのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...伊兵衛は丸窓の障子へ身をすり寄せるようにしながら声を忍ばせて...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...僅かに残つた数人は人目を忍んで人跡稀なQ川の濃霧の中へ逃げて来た...
横光利一 「静かなる羅列」
...そして李の残忍を、もうしばらく、お忍び下さい...
吉川英治 「三国志」
...まず、忍び上洛との、お極めつけには、高氏、不服にござりまする」「なに、不服とな」「されば、去(い)ぬる元亨(げんこう)の年、それがし、都へ出でたるには、相違ござりませねど、そは、前年の十一月、歳々(としどし)の恒例にて、領下の御厨(みくりや)の貢物(みつぎ)、伊勢神宮に運上したてまつるお使いにてまいった帰りを、都廻りして、立帰ったまでのこと...
吉川英治 「私本太平記」
...忍びがたき仔細もあればこそと思われまする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――人は知らず、この巌流の眼から見れば、彼がかつて、京都で虚名を売った――吉岡一門との試合、わけて、十二、三歳の一子までを、一乗寺村で斬り捨てたごときは、その残忍、その卑劣――卑劣といったのみでは分るまいが、あの時、彼は一人、吉岡方は大勢だったに違いないが、何ぞ知らん、彼は逸早く逃げていたのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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