...人間の個性の働きを言い現わす場合にかかる分解法によるのは私の最も忌むところである...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...それを忌むべきデカダンみたいに見る...
高見順 「いやな感じ」
...始めから縁にゆとりの無い書物を愛書家は特に忌むのである...
辰野隆 「愛書癖」
...諸君が常に忌む所の藩閥政府は...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...ついでにペストの本家本元たるインドでは宗教上の迷信から殺生を絶対的に忌むので...
寺田寅彦 「話の種」
...彼等は啻に政党内閣を忌むこと蛇蝎の如くなるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...もっとも弱い者の権利のほうがなおいっそう忌むべきものであるかもしれない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わたくしは少年の頃から学閥の忌むべき事や...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...ついにわたくしの叫びが忌むべき沈黙を破りました...
西尾正 「墓場」
...呪咀(じゆそ)の詞(ことば)となりて忌むべき物を...
樋口一葉 「軒もる月」
...特に忌むべき人間として述べられている2)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...見たら逃げるとないからアフリカの獅のごとくこれを怖るるでなく単にその臭味を忌む事という意味らしい...
南方熊楠 「十二支考」
...わが邦の毒草「しびとばな」も花時葉なく墳墓辺に多くある故死人花(しびとばな)というて人家に種(う)うるを忌む(『和漢三才図会』九二)というが...
南方熊楠 「十二支考」
...兎途を横ぎるを忌む事欧州のほかインド...
南方熊楠 「十二支考」
...殺すを忌む者多し...
南方熊楠 「十二支考」
...殊に農家は不毛を忌む故...
南方熊楠 「十二支考」
...牝鶏の時を作るを忌むを不審した由を記された...
南方熊楠 「十二支考」
...何故にこれを忌むかという説明は一様でない...
柳田国男 「山の人生」
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