...小説を忌む鴆毒(ちんどく)に等しい文芸憎悪者にも馬琴だけは除外例になって感服されてるが...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...ただ「春風」とか「春の月」とかいう春という字のくっついているのにさらに春季の季題である「霞(かすみ)」「氷解」「燕」「桜の花」「種蒔(たねまき)」「長閑(のどか)」などをあわせ用うることは重複した感じを与えることになるからこれを忌むのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...「威士は忌む……?」威士とは...
高見順 「いやな感じ」
...柳田国男氏の「一つ目小僧その他」を見ると一つ目の神様に聯関して日本の諸地方で色々な植物を「忌む」実例が沢山に列挙されている...
寺田寅彦 「ピタゴラスと豆」
...また一方であまりに突飛な音の飛躍も喜ばれないのはつまり離れ過ぎを忌むのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...君も亦忌むべき虚僞をかくばかり好むものかな...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...心に忌むもわが言に汝ら聞きて從はば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...もっとも強い者の忌むべき権利が削減されてきた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...同じ汚辱によって身を汚したのである! そしてその罪悪の事情は彼をなお忌むべきものとなしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...東京を忌む自分の心にいかなる慰安を与へたかはこゝに繰返して云ふ必要がない...
永井荷風 「海洋の旅」
...見たら逃げるとないからアフリカの獅のごとくこれを怖るるでなく単にその臭味を忌む事という意味らしい...
南方熊楠 「十二支考」
...船乗り殊に忌む...
南方熊楠 「十二支考」
...女を忌む鐘の瑕を女が舐めて愈したなど...
南方熊楠 「十二支考」
...米升(こめのます)を洗うを忌むごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...この田辺辺で古く天狗が時に白鶏に化けるなどいい忌む人があったは...
南方熊楠 「十二支考」
...マレーの産婦は猴に触れば額と目が猴のような醜い児を生むとて忌む由(ラッツェル『人類史』巻一...
南方熊楠 「十二支考」
...それよりもさらに忌むべき厳格の過度におちた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かの忌むべき凶兆には結局のところ物質的な基盤があったのだ――上空に何らかの水平なアイスダスト層があり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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