...杜子春は必死になつて...
芥川龍之介 「杜子春」
...彼は落されまいと必死に棚にしがみつく...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...腹を合せて悪の露見を必死になって防いでいる...
太宰治 「新ハムレット」
...必死にデッキの外へ追いやっている...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...柳麗玉 (必死にドアを押えながら)早く外套を脱いで...
林不忘 「安重根」
...味方は必死に喰い止めて...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...狂いまわる戦争の力から必死になって神経痛もちの父を助け...
峠三吉 「原爆詩集」
...必死に抵抗するのを...
中里介山 「大菩薩峠」
...その男の顏もよくは見ないやうな譯なんで‥‥」何か犯人の人相風體を聞き出さうと必死になつてゐたソオルは...
南部修太郎 「死の接吻」
...ご無理ってもんですよ」と必死になって振り切りにかかった...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...合爾合(カルカ)姫 (必死に)いいえ...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...必死にもがいても泳ぎもどることができなかつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...必死に探索しましたところ...
吉川英治 「大岡越前」
...懸命に、必死に、そして注意ぶかい低い声で、なんども呼び声をくり返した...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...千浪は必死に、「新九郎様ッ、悪人の刃(て)におかかり遊ばすな!」「ええこの邪魔者ッ、うぬから先だ」と玄蕃は、鬼丸包光(かねみつ)の大刀を抜き打ちに、新九郎めがけて、颯(さっ)と斬りつけた...
吉川英治 「剣難女難」
...邪魔だてするこの爺めを、わしの足元から(も)ぎ放して、奥へ閉(と)じ籠(こ)めいっ』『お待ちあそばせ』兵部は、必死に、しがみついていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...範宴はごうごうたる世間の攻撃に怖れをなして叡山(えいざん)へ閉じこもり、一切世間人との交渉を断(た)って、彼の師や彼の弟子や、また女の側(がわ)の月輪家などが、必死になって、その問題の揉み消し運動やら善後の処置に狂奔しているらしいというのであった...
吉川英治 「親鸞」
...到底、限りある命では、それは見極め得ないものを、わしは余りに長生きをし過ぎたようだ」八十をこえた老臣は、さして烈(はげ)しい感情に衝かれることもなく、また、折々に、桔梗のそばへ戻って来て、「まだ、お館様は、必死に、御合戦と見えまする...
吉川英治 「平の将門」
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