...心苦しいまでに有難く存じます...
太宰治 「虚構の春」
...同一の家に起居していることのいかに心苦しいものであるかを...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...本家の私等が毎度壊してしまうように取られるのは心苦しいけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...更に心苦しいことであるから...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...僕はどんなにか心苦しいでしょう!親愛なるクリストフ君...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...現在のうちに余りに心苦しいものが在った...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...手紙のことについては少し心苦しい点があって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いつまでもこんなところに厄介になっていることは心苦しい上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...なまじい人の情(なさけ)を恩に着るのはかえって心苦しい...
夏目漱石 「野分」
...それを思うと僕は非常に心苦しい事がある...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...死屍(しし)を鞭(むちう)つやうで心苦しいが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こういうチチコフのような人物がとかく読者に好かれるという確たる信念が胸にあればこそ心苦しいのである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...叔母の苦(にが)り切ッた顔を見るも心苦しいからと云うは少分(しょうぶん)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...心苦しいその日も暮れてやや雨はあがる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...虚心平気でおいでにはなれないはずであると想像ができるのも心苦しいことであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...低い女房勤めなどをするようになることも心苦しいことに思われるであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私にとつては心苦しい思ひでゞはあるが...
吉江喬松 「山岳美觀」
...あのまま礼をしないのは心苦しいと言って...
吉川英治 「江戸三国志」
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