...如何にも心細い位置に置かれては...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...心細い報告が大江山課長のもとへ...
海野十三 「火星兵団」
...そして知人は一人も見つからないので心細い...
海野十三 「心靈研究會の怪」
...これはずいぶん心細い実験だと思われる...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...心細い、苦しい、悲しい、弱い...
永井隆 「この子を残して」
...今茲にその百分の一も想起出来るかどうかと心細い次第だ...
中原中也 「我が詩観」
...この漠々のうちへ――命のあらん限り広がっているこの漠々のうちへ――自分はふらふら迷い込むのだから心細い...
夏目漱石 「坑夫」
...もっとも時々はわたしにも心細いような事をおいいだがね...
夏目漱石 「こころ」
...帰る所へも帰れないかも知れないと云うすこぶる心細い敷衍法を用います...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...子分達だけでは心細いから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少々心細いことになりましたね...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...やがてはトップリ暮れようという心細い有様...
久生十蘭 「魔都」
...心細い夢に耽るばかりであります...
牧野信一 「女優」
...教へられた時のやうな心細い気持で...
牧野信一 「痴想」
...船の中でおばあさんと心細いおもいをした...
宮城道雄 「私の若い頃」
...地方廻りもできそうでないんだから心細いものだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さびしく心細いばかりであった自分は故人のことばかりが思われてならなかったのに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(たといこの時自分は娘を慕ッていたと知ッていなかッたにしろ)隠然と愛が存していたので心細いとは思わなかッた,むしろこの娘とたッた二人...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
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