...心残りなく描かせていただいたという心持がしております...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...鴎外が董督(とうとく)した改訂六国史(りっこくし)の大成を見ないで逝(い)ったのは鴎外の心残りでもあったろうし...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...心残りがしなくていい...
海野十三 「人造人間殺害事件」
...非常に心残りです...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...それが心残りだと私の胸へ顔を埋めて初めて涙を流しました...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...「わしは老い朽ちた身体……死んでゆくのは厭(いと)わぬが、ただペーデルのことだけが、心残りでならぬ...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...心残りがして帰れないのでその邸宅の周囲(まわり)を歩きはじめた...
田中貢太郎 「悪僧」
...これより少々まだ心残りがござる故に高山まで引返し申す...
中里介山 「大菩薩峠」
...万一そうなると自分の心残りとすることは一人の老母の身の上である...
新渡戸稲造 「自警録」
...此処まで来て登らないで引き返すのは心残りだ...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...――この稲富喜三郎の天下を取った姿を見せないのは心残りだが...
野村胡堂 「江戸の火術」
...幼(おさ)ない頃の恋愛は、まだ根が小さく青いので、心残りな、食べかけの皿をとってゆかれたような切ない恋愛の記憶を残すものだ...
林芙美子 「恋愛の微醺」
...捨てて過ぐるにしのび難く心残りして見返れば...
樋口一葉 「たけくらべ」
...「心残りでありますが」彼は自分の最善のドイツ語を使って...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...ほかに心残りはないが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何の心残りも苦悶の姿も見出せなかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...心残りなことでござろう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...自分の生涯や仕事について心残りの多いのは言うまでもない事だ...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
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