...こいさんにお会い出来ないのが心残りであること...
谷崎潤一郎 「細雪」
...心残りがしてぐづぐづしてゐるうちに...
豊島与志雄 「アフリカのスタンレー」
...ひどく心残りに思うのである...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...静かに「心残りなく成仏せい...
直木三十五 「南国太平記」
...おじいさまも心残りのようでした」と...
中谷宇吉郎 「牧野伸顕伯の思い出」
...情合(じょうあい)の上に親子の心残りがあるだけであった...
夏目漱石 「こころ」
...戒名(かいみょう)をこしらえてもらったのだから心残りはあるまい」「そうでございますとも...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...一エスパーニャに来て闘牛を見ないで帰るのは心残りのような気がしていた...
野上豊一郎 「闘牛」
...――この稲富喜三郎の天下を取った姿を見せないのは心残りだが...
野村胡堂 「江戸の火術」
...心残りでございます...
野村胡堂 「十字架観音」
...平田も心残りなく古郷(くに)へ帰れる...
広津柳浪 「今戸心中」
...斯んな心残りも感じた――折角ヒトが快い落着に浸り得たものを...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...春の花のすべてを見ずに行くことが心残りに思われ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...問ひ合せないのも亦心残りである...
柳宗悦 「赤絵鉢」
...泰三は心残りだったが...
山本周五郎 「思い違い物語」
...しかしなかなか心残りは多い」柳眉(りゅうび)剣簪(けんさん)一その後...
吉川英治 「三国志」
...御城下から発向(はっこう)いたしまする」「長浜に心残りはないか」「ありませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...心残りの長沢の宿(しゆく)を見捨てた...
若山牧水 「木枯紀行」
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