...洒脱(しゃだつ)な人間だと云う事は日頃からよく心得ている...
芥川龍之介 「首が落ちた話」
...奇賊烏啼を扱うには誰よりも心得ているだろうから...
海野十三 「奇賊は支払う」
...小父さん小父さんてまるで自分の友達のように心得ているんだね...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...客への御馳走と心得ているらしかった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...こちらのほうでも聽手一同を自分と同樣の磊々落々な人たちと心得ているといった振りをする...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...将軍再征に関する陣中ということは誰れしも心得ているし...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...歌う必要のない琵琶を弾くことを心得ているもののようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は画工(えかき)に博士があるものと心得ている...
夏目漱石 「草枕」
...細君はこの理を心得ているだろうか...
夏目漱石 「野分」
...卑しい召使の位置を生涯(しょうがい)の分と心得ているこの作と...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...この際亜米利加語として士官側に通用したと心得ているんだろう...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...好きなように引っぱりまわす術(て)を心得ている将軍の主席秘書が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この頃の母親なら自分の子供を育てるのに一応科学的な知識が必要だということは心得ている...
宮本百合子 「科学の精神を」
...かえって命取りの毒物と心得ている民族もあった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ孔明なら少しは心得ているであろうが」「諸葛亮(しょかつりょう)はどこにおられますか」「いま呼んでおひきあわせ致そうと考えていたところだ...
吉川英治 「三国志」
...いつもの敦盛と心得ているので...
吉川英治 「新書太閤記」
...土蔵の中の金の縄目は何年ぐらいで腐るものか――までを心得ている信長に...
吉川英治 「新書太閤記」
...禍(か)を転じて福とする――いわゆる用兵上の将語をやはり心得ている...
吉川英治 「新書太閤記」
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