...かえって今の功を賞してか目礼して過るようなれば心安く...
饗庭篁村 「良夜」
...み心安くお待ちくださいまし...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...お心安く思し召して御最期の御用意をなさりませと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...そのじぶんにはもうすつかり寺の人たちと心安くなつてたので貞ちやんのゐるゐないにかかはらず毎日のやうに遊びにいつて...
中勘助 「銀の匙」
...一先(ひとま)ずわが親里の知人(しりびと)をたより其処(そこ)まで落延びてから心安く未来の冥加(みょうが)を祈り...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...すっかり心安くなり...
永井荷風 「向島」
...今も、心安く、すうっと大隅の部屋へ素通りしたものと思っていると、その姿が見えないというわけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...渡りに船の「え?」は心安く咽喉(のど)を滑(すべ)り出たのである...
夏目漱石 「虞美人草」
...代助と心安く口を聞く様になってからの事だが...
夏目漱石 「それから」
...そのころから心安くなった女房によって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...お父様の心安くしていらっしゃる安中(あんなか)という医者が来て...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...心安くなるには、やはりその待合へも行くが好いということになる...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...それが岡田と少し心安くなったのは...
森鴎外 「雁」
...すっかり心安くなってしまったのである...
山之口貘 「野宿」
...用事とはこの事かと思うと私は急にこの青年と心安くなったような気がしてすすめられるままに手を出した...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...今度は多少心安くなった風で...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...お兄さんと心安くしていらっしゃるのよ...
夢野久作 「二重心臓」
...向後(こうご)はお心安く思し召しくださりますように」いつものように静かな沈重な物腰である...
吉川英治 「新書太閤記」
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