...われは久し振にて心安く眠に就きぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...今は尼の悟りに入つた和泉式部に心安く話かけてゆくのであつた...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...冬は障子に圍まれて心安く...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...そのじぶんにはもうすつかり寺の人たちと心安くなつてたので貞ちやんのゐるゐないにかかはらず毎日のやうに遊びにいつて...
中勘助 「銀の匙」
...洗湯(せんとう)で心安くなった彼(か)の婆(ばあ)さんの事を思いついて...
永井荷風 「ひかげの花」
...難儀なるべき道中をともかくも心安く江戸へ下ることができるというものらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...心安くおもふやうになるべしとなり』と書いてあります」「まあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...いやでも心安くなるのはあたりまえです...
中里介山 「大菩薩峠」
...本に両為(りようだめ)で御座んすほどにと戯言(じようだん)まじり何時となく心安く...
樋口一葉 「わかれ道」
...昔の宮様が私を御待遇くださいましたように心安くさせていただけばお見舞いにまいりがいもあるというものです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さて景一光広卿を介(かい)して御当家御父子とも御心安く相成りおり候...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...義戦隊長藤島政之進の下に参謀のやうな職務を取つてゐた上田立夫(うへだりつぷ)と心安くなつた...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...9970地獄でもペルセフォネイア様とお心安くなすって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...私の大学にいた頃から心安くした男で...
森鴎外 「余興」
...あそこのデッキ連中と心安くしているようだし...
夢野久作 「オンチ」
...お兄さんと心安くしていらっしゃるのよ...
夢野久作 「二重心臓」
...お心安く思わるるがよい...
吉川英治 「三国志」
...心安く逝(ゆ)けるように...
吉川英治 「新書太閤記」
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