...かすかに何かを待つ心もちがあつた...
芥川龍之介 「秋」
...ただ心もち俯向(うつむ)いたなり...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...勿論この得意な心もちは...
芥川龍之介 「煙管」
...朗(ほがらか)な好(い)い心もちになつて来た...
芥川龍之介 「京都日記」
...さもしい心もちがある私は...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...逞(たくま)しいイブセンの心もちはヨハネの心もちに近かつたであらう...
芥川龍之介 「続西方の人」
...僕も一円五十銭は払つてもらはれさうな心もちになつた...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...きつと私の心もちを汲みとつて下さると思ひますから...
芥川龍之介 「南京の基督」
...僕はこの心もちを遁(のが)れる為に隣にゐた客に話しかけた...
芥川龍之介 「歯車」
...心もち眉をひそめながら...
芥川龍之介 「手巾」
...即ち樹下の穴の中へ「王様の耳は馬の耳」と叫んだ神話中の人物の心もちである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...これらはその時の私の心もちと...
芥川龍之介 「蜜柑」
...出來あがつたあとで讀んでみると『笛』一篇はちやうど當時の私の心もちを象徴して居るやうに思はれる...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...心もち肩で風を切るふうな...
長谷川時雨 「春」
...こう云ったこの頃の私の切ない心もちと云ったら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...私だちの心もちをも和らげることができそうに思えた...
室生犀星 「童子」
...福は艶のないむくんだ顔を心もちあげて...
矢田津世子 「父」
...あの血の池を見るような怖ろしさより忘れ得なかった印象の人であったから――「いつぞやはいろいろと厚いお世話になりました……」千浪は心もち窓に近寄って...
吉川英治 「剣難女難」
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