...心の奥底の方の何処かでは...
伊藤野枝 「惑ひ」
...人間の心の奥底にある極度に非情なものを...
梅崎春生 「桜島」
...だが、それにも拘らず、彼の探偵としての推理力は、以下に記述するが如く、実にすばらしいものであったし、又彼の人間としての善良さは、表情や言葉の端々(はしばし)にも見て取ることが出来た程で、私は、心の奥底には、まだ一片の疑いを残しながらも、ついつい彼の言葉を信じ、彼の意見に従うことにもなって行ったのである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...人間の心の奥底に隠れている...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...最後に善が勝つと云う皆んなの心の奥底に持っている衷心からの確信が...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...」とばかりに、人の心の奥底を、ただそれだけを相手に、鈍刀ながらも獅子奮迅(ししふんじん)した、とかいう話であるが、いまは、まるで、だめである...
太宰治 「八十八夜」
...人の心の奥底を、ほんたうに深く温めてあげることができると、さう思つたら、もう、そのよろこびのままで、死にたかつた...
太宰治 「火の鳥」
...「人の心の奥底を根掘り葉掘りすること」は好きなのである...
谷崎潤一郎 「鍵」
...そして心の奥底では...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...心の奥底ではよくないことをしているのだと知っていましたが...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...僕の虚栄心の奥底で...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...心の奥底にある死んだ母の影像は...
久生十蘭 「無月物語」
...どうして言えようか、来たわけや、心の奥底を...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...心の奥底に秘めていた時代もあった...
水上滝太郎 「九月一日」
...それほど彼は自分の心の奥底に隠れてゐる飽きつぽい迷ひ易(やす)い性情を怖(おそ)れてゐたのであつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...心の奥底に侵しがたく刻みこんでいた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...心の奥底にある表現慾をたまらなくそそる作用を持っている事が理解されて来る...
夢野久作 「能とは何か」
...早くも一生の寄生木(やどりぎ)として心の奥底から...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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