...吾にもあらず心のときめきを禁じ得なくてかをる香をよそふるよりは時鳥きかばや同じ聲やしたるととの御返り言を申上げたのが御縁で...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...彼女の心のときめきと一つのものになりました...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...心のときめきに於いては同じようにも思われるだろうが...
太宰治 「もの思う葦」
...彼女は言いようのない心のときめきを感じた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...なんとなしに物新しい心のときめきといったようなものを感じた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...何となしに物新しい心のときめきと云つたやうなものを感じた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...彼は異常な心のときめきを覚えながら...
原民喜 「火の踵」
...それがその森を出た途端に突然穉い頃死に別れた母の顔らしいものを形づくったときの何とも云えない心のときめきまで伴って...
堀辰雄 「菜穂子」
...心のときめきを感じながら...
堀辰雄 「ほととぎす」
...左右に揺れる彼の肩の動きに童児のような心のときめきが現われていた...
本庄陸男 「石狩川」
...そして或る期待で恭は軽い心のときめきをさえ感じて居たのである...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...自らな女らしい心のときめきを示してもよかったろう...
宮本百合子 「気むずかしやの見物」
...何となく心のときめきを覚えたことであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...少なくとも今まで全く経験せぬ心のときめきを感じたことだけが推察せられる...
柳田国男 「こども風土記」
...心のときめきを覚える夕べであった...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...云いようもなく深い心のときめきを感じました...
山本周五郎 「失蝶記」
...生れて初めて感じた心のときめきに反抗するためだったでしょう...
山本周五郎 「失蝶記」
...たとえば蛍の明滅(めいめつ)にも似たような心のときめきは呼びもどすまいと努(つと)めていたのである...
吉川英治 「黒田如水」
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