...それは別に心にもないことを云っているでもないらしい...
陳玄祐 田中貢太郎訳 「倩娘」
...鵙屋夫婦は出来てしまったことは仕方がないしまあまあ佐助だったのはよかったそのくらいなら去年縁組(えんぐみ)をすすめた時なぜあのような心にもないことを云ったのやら娘気(むすめぎ)というものはたわいのないものと愁(うれ)いのうちにも安堵(あんど)の胸をさすり...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...あんな心にもないことして仲悪(なかわる)なった思いなさったら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...心にもないことを言ったものだと自分でいやになったのだ...
豊島与志雄 「自由人」
...心にもないことを含ませることがたくさんある...
新渡戸稲造 「自警録」
...米鹽のために心にもないことを書いてる...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...清子は心にもないことをいって...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...心にもないことをいいながら...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...と心にもないことを云った...
火野葦平 「糞尿譚」
...いくら心にもないことだと私が申しましても...
堀辰雄 「ほととぎす」
...心にもないことを続けて...
牧野信一 「毒気」
...思はず心にもないことを云つてしまふのである...
牧野信一 「村のストア派」
...ゴマをすって私たちがこんなことを――心にもないことをしていると――そんな...
三好十郎 「猿の図」
...お萱がつい心にもないことを申上げたのです...
山本周五郎 「菊屋敷」
...心にもないことをわざと云い張ったり...
山本周五郎 「さぶ」
...黒田さん」「私は心にもないことは云わない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...こんな問答は心にもないことだった...
吉川英治 「私本太平記」
...そんな心にもないことをいって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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