...上は素戔嗚の尊から下はミカエル・バクウニンに至る豪傑の生涯を象徴するものである...
芥川龍之介 「僻見」
...現在に於ける完備せる資本制度の大勢力は実に数千年の永い歴史的根拠を有し教育習慣等人間生活の凡ての方面に大なる力を以て浸蝕して居るのであるし共産的の精神と教養は遺憾ながら誠に小作人の間には薄く却て都会に於けるよりも資本主義的精神は地方農村に於て溌溂たるの事実に徴する時私は狩太農場の前途を略(ほゞ)推測する事が出来るものと思ふ...
有島武郎 「狩太農場の解放」
...又鹿兒島市及び其西北伊集院方面が地震最も強烈なりし事實に徴するも思半ばに過ぐるものあり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...五百万円乃至(ないし)三千万円を要するの一事に徴するも...
大隈重信 「世界平和の趨勢」
...今の一語に徴すると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...所謂道徳的理想の不断の発達は之れを希臘(ギリシヤ)の四大徳の例に徴するも明かなるにあらずや...
綱島梁川 「国民性と文学」
...之を現存(げんそん)未開(みかい)人民の所業に徴するも...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...これを過去の実例に徴するためには...
寺田寅彦 「柿の種」
...之が巧く行けば日本の知能を象徴するという程度の役目は...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...また彼女の純真さを象徴するために...
豊島与志雄 「未来の天才」
...文学に徴するもその痕(あと)また歴然たるものあり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...之を歐洲の歴史に徴するに...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...太陽を表徴する未開の赤丸を捺した単純無比な標識は...
久生十蘭 「南極記」
...日昇れど何の響きもなき如し夏の終りの向日葵の花人の漸く老いて好刺戟あれども何の反応も示さなくなつた様子を象徴するものであらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...墓誌に徴するに、与力を勤むることゝなつてから本郷に住んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...茶山と江戸にあつた井上四明との応酬に徴するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...顏が何かを象徴するものならば...
吉川英治 「折々の記」
...車の輪ほどの金と銀の円盤(これは日月を表徴する)...
和辻哲郎 「鎖国」
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