...行き合ふ児女等(こどもら)の会釈に微笑みながらも...
石川啄木 「足跡」
...其一人、食を求めんが為めに、微行して出で、迫害の益々急なるを聞き、帰りて之を山中に語る...
高木敏雄 「比較神話学」
...その下の微暗(うすぐら)い処に白骨になりかけた死骸が横(よこた)わっていた...
田中貢太郎 「悪僧」
...「なにをぼんやりしてるの」平吉は眼に微笑(うすわら)いを見せていた...
田中貢太郎 「春心」
...肩のあたりが微(かすか)に震えていた...
田中貢太郎 「狸と俳人」
...私は快い微笑を禁じ得ませんでした...
豊島与志雄 「香奠」
...それでいて微細な点まで見て取っているのだ...
豊島与志雄 「女人禁制」
...」彼女は微笑しました...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...微笑して「これは...
直木三十五 「南国太平記」
...斉彬は、分厚な反古紙綴りの、美濃版型の帳へ、何か書いていたが、暫く、それを書き続けてから「お揃いだの」と、いって、三人へ、振向いて、微笑した...
直木三十五 「南国太平記」
...さきほど月に向って唐詩を微吟したところの大きい方の黒い影が後ろを顧みて...
中里介山 「大菩薩峠」
...寂しい微笑の影を宿した...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...いつもの微笑を湛へながら言つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...どこにも微風(そよかぜ)の吹くあとさえ見えなかった...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...一切の最も高貴な天才の発揮と一切の霊魂の繊細微妙な発情とを...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ここの微妙な生活的モメントを実に実に面白く感じます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...艶やかに微笑っていた...
室生犀星 「みずうみ」
...何んと男女は隠微な動きをするものだろうと...
横光利一 「旅愁」
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