...相反して見ゆる二つの極の間に彷徨(さまよ)うために...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...支那海中の島嶼(とうしょ)に彷徨(ほうこう)していたにかかわらず...
伊波普猷 「琉球史の趨勢」
...翌朝(よくちょう)まで昏々(こんこん)と死生(しせい)の間を彷徨(ほうこう)していたのである...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...生死流轉の間に彷徨(さまよ)へるこそ口惜しき至りなれ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...江の島の岸を彷徨うた...
太宰治 「道化の華」
...心は何処を彷徨(うろつ)いているのか分らないように...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...幾日も喪心者のようになって彷徨したと云っている...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...軍營彷徨(さまよ)ふは?汝は騾馬を求むるや...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...侯は政黨内閣の運命に對して近年まで半信半疑の間に彷徨したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...やはりそうした彷徨の後...
豊島与志雄 「交遊断片」
...」その中を彷徨(ほうこう)してる彼の...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...丸裸の状態で密林のなかを彷徨しているだけ...
久生十蘭 「ノア」
...そして二日間といふもの一歩も家へは這入れずに彷徨(さまよ)ひ歩いたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...広野に彷徨(さまよ)う中ある窟に亜米利加獅(ピューマ)の牝が子を産むに苦しむを見...
南方熊楠 「十二支考」
...男性彷徨の後、所謂風流な対手との生活に納まるのがこれまでであった、或は下らない対手と下らない市井生活にうずもれるのが(青鞜の諸氏のように)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...生きてはおりましてもまだ悲しい夢に彷徨(ほうこう)しているばかりでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恋は畢竟(ひっきょう)するにその巷(ちまた)の辻(つじ)に彷徨(ほうこう)する者だけに...
柳田国男 「木綿以前の事」
...生涯独りで彷徨(さまよ)い出そうとしている』『……もう……もうそんな繰(く)り言...
吉川英治 「夏虫行燈」
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