...習慣として御鏡に映った自分の姿を確認する...
...御鏡を眺めて何かを感じ取ることができる...
...御鏡を大切に扱って、敬意を示す...
...列車内の御鏡を使って化粧をする...
...「御鏡、どこに置きましたか?」...
...御鏡の中にありありと...
芥川龍之介 「好色」
...さて次の間へ通った新蔵は、遠慮なく座蒲団を膝へ敷いて、横柄(おうへい)にあたりを見廻すと、部屋は想像していた通り、天井も柱も煤の色をした、見すぼらしい八畳でしたが、正面に浅い六尺の床があって、婆娑羅大神(ばさらだいじん)と書いた軸の前へ、御鏡が一つ、御酒徳利が一対、それから赤青黄の紙を刻んだ、小さな幣束(へいそく)が三四本、恭しげに飾ってある、――その左手の縁側の外は、すぐに竪川の流でしょう...
芥川龍之介 「妖婆」
...」と、次第に後の箪笥に映った影も大きくなるかと思うほど、膝を進めて来ましたが、やがてその婆臭い(におい)が、新蔵の鼻を打ったと思うと、障子も、襖も、御酒徳利も、御鏡も、箪笥も、座蒲団も、すべて陰々とした妖気の中に、まるで今までとは打って変った、怪しげな形を現して、「あの若いのもおぬしのように、おのが好色心(すきごころ)に目が眩んでの、この婆に憑(つか)らせられた婆娑羅(ばさら)の大神に逆(さかろ)うたてや...
芥川龍之介 「妖婆」
...一体(たい)の御鏡(みかがみ)がお爺(じい)さまの掌(てのひら)に載(の)っていました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...右(みぎ)の御鏡(みかがみ)は早速(さっそく)岩屋(いわや)の奥(おく)の...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...しかし私(わたくし)は今(いま)も尚(な)おその時(とき)戴(いただ)いた御鏡(みかがみ)の前(まえ)で静座(せいざ)黙祷(もくとう)をつづけて居(お)るのでございます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...そして修行(しゅぎょう)の時(とき)にはいつも之(これ)を御鏡(みかがみ)の前(まえ)へ備(そな)えることにして居(お)るのでございます...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...わけて御化粧の間の御用具の中でも御鏡は尊(とうと)いもの...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...「――二臺の吊臺(つりだい)で富坂町の千本殿御住居に持込んだのは三日前、何分身にも世にも換へ難い大事の品ではあり、一刻も目を離すわけに行かないので、主人名代として拙者が詰めかけ、千本殿共々、寸毫(すんがう)の油斷もなく守護いたしたが、――一昨夜いや昨日の曉方と申した方が宜い、あらうことか千兩の大金と共に御奉納品の品々、御墨附まで烟(けむり)の如く消え失せてしまつたのぢや」「千兩の金は、償(つぐな)ふ道もあるが、御簾中樣の御鏡、郷義弘(がうのよしひろ)の御懷劍、後生を願つて斷たれた、一と握りの御髻(もとゞり)、それに御墨附などは、代りの品があるべき筈もなく、明後日御局衆の代參までに間に合はなければ、拙者主人島五六郎樣始め、拙者までも腹でも切らなければ相成るまい...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「御鏡、懷劍などは何處にも見附からない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御家の重寶讓葉(ゆづりは)の御鏡か何んかを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...讓葉(ゆづりは)の御鏡(おかゞみ)さ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それに世間(せけん)では三種(さんしゆ)の神器(じんぎ)の中(なか)にある御鏡(みかゞみ)を...
濱田青陵 「博物館」
...時には御鏡と書いてあるものもある...
牧野富太郎 「植物記」
...賢所(かしこどころ)の宝剣と御鏡とは...
吉川英治 「私本太平記」
...奥ふかい御鏡の影を...
吉川英治 「源頼朝」
...榊葉と神灯(みあかし)と神殿の奥の御鏡しかなかった...
吉川英治 「源頼朝」
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