...御縁を結ぶ: 結婚する...
...御縁を切る: 縁を切る、縁を断つ...
...御縁がある: 運命的な出会いがある...
...御縁を頂く: 運命的な縁ができる...
...御縁をたやす: 縁がたくさんある、縁が巡ってくる...
...道学先生、堪(たま)りかねて、手を握り、膝を揺(ゆす)って、「では、御両親はじめ、御縁女にも、御得心下されましたれば、直ぐ結納と申すような御相談はいかがなものでごわりましょうか...
泉鏡花 「婦系図」
...御縁があったらまた逢いましょう...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...君江は薄地の肩掛を取って手に持ったまま、指示(さししめ)された椅子に腰をかけると、洋装の売卜者はデスクの上によみかけの書物を閉じ廻転椅子のままぐるりとこちらへ向直(むきなお)って、「御縁談ですか...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...それだけの御縁でございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...房州で駒井甚三郎の厄介になっていたことを逐一(ちくいち)物語ると、お角も自分が上総(かずさ)へ出かけて行った途中の難船から、駒井の殿様の手で救われたこと、それ以前の甲州街道の小仏の関所のことまでも遡(さかのぼ)って、話がぴたりぴたりと合うものですから、お角も喜んでしまって、「ねえ、先生、今日は観音様のお引合せで、大変よい方にお目にかかれて、こんな嬉しいことはございませんよ」「拙者も御同様、御同様……」「先生、これを御縁に、わたくしは一つお願いがございますのよ……」「なんです、そのお願いというのは?」「先生、わたしに一つ絵を描いていただきたいのですよ」「絵描きに絵を描けというのは、水汲(みずくみ)に水を汲めというのと同じことです、何なりと御意(ぎょい)に従って描きましょう」「ねえ、先生、額を一つ描いて頂けますまいか?」「額? よろしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...退引(のっぴき)ならずお目にかからなければならないようになったのも浅からぬ御縁というものじゃなくって――浅間の温泉では...
中里介山 「大菩薩峠」
...こういう御縁になってみれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...お孃樣の御縁談がきまつてからは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御一存ですぐ決まるのだけれど……」「――たあさまが家格の低い所へ御縁づきというのでは...
長谷川時雨 「九条武子」
......
一葉稿 「五月雨」
...始(はじ)めて承(うけたま)はりたり何方(いづかた)への御縁組(ごえんぐみ)にや苦(くる)しからずは仰(おほ)せきけられたしと雪三(せつざう)の面(おもて)キツと見(み)れば...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...この世での御縁は短かったのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もし似合わしい御縁だと思召すようでしたら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...天神様の御縁日の翌(あく)る日だったから二十六日だろう...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...奇しき御縁があったお人ぞ」と...
吉川英治 「茶漬三略」
...やはり御縁のないこととなり終った」といって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...甚だ古い事でそれだけの御縁でしかありませんが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...石段をおりてから振り返って見上げながら、暇があったらまたお訪ねしましょうというと、N君はこの「門」のただ中に立って、月の光を浴びながら、――ええ、御縁があったら、また...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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