...さ」誰(たれ)が八っちゃんなんかに御免なさいするもんか...
有島武郎 「碁石を呑んだ八っちゃん」
...御免なさい...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...「お爺さん怪我(けが)はなさらなかって? まあ御免なさいな」「なんの...
竹久夢二 「大きな手」
...「さきほどは御免なさい...
太宰治 「女の決闘」
...「だつてしようがないんですもの……御免なさい!」「………………」Bもつとめて涙を押へるやうにした...
田山録弥 「時子」
...「少し御免なさいよ...
徳田秋声 「新世帯」
...「でも、あたし、アリョーシャにも(あら、御免なさい、アレクセイさん、わたし、ついうっかりして、アリョーシャなどと呼び捨てにしました)――わたしはアレクセイさんにも、今わたしの二人の親友の眼の前で、この決心が間違ってるかどうか、遠慮なく言っていただきたいんです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「もし間違っていたら御免なさい……ひょっとしたら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「御免なさい...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「あなたを、相手に選んだこと、御免なさい...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「御免なさい...
豊島与志雄 「理想の女」
...米友は最初から、そう断定してかかっているのですから、「御免なさい、その川流れというのに一目逢わせておくんなさい、気がせいてたまらねえ」人を掻(か)きわけるようにして寄って見ると、そこには道庵らしい人は見えません...
中里介山 「大菩薩峠」
...御免なさい、と火鉢の傍(そば)へづかづかと行(ゆ)けば、御餅(おかちん)を焼くには火が足らないよ、台処の火消壺(ひけしつぼ)から消し炭を持つて来てお前が勝手に焼てお喰べ、私(わたし)は今夜中にこれ一枚(つ)を上げねば成らぬ、角の質屋の旦那どのが御年始着だからとて針を取れば、吉はふふんと言つてあの兀頭(はげあたま)には惜しい物だ、御初穂(おはつう)を我(お)れでも着て遣(や)らうかと言へば、馬鹿をお言ひで無い人のお初穂を着ると出世が出来ないと言ふでは無いか、今つから延びる事が出来なくては仕方が無い、そんな事を他処(よそ)の家(うち)でもしては不用(いけない)よと気を付けるに、己れなんぞ御出世は願はないのだから他人(ひと)の物だらうが何だらうが着かぶつて遣るだけが徳さ、お前さん何時(いつ)かさう言つたね、運が向く時に成ると己れに糸織の着物をこしらへてくれるつて、本当に調(こしら)へてくれるかえと真面目(まじめ)だつて言へば、それは調らへて上げられるやうならお目出度(めでたい)のだもの喜んで調らへるがね、私(わたし)が姿を見ておくれ、こんな容躰(ようだい)で人さまの仕事をしている境界(きようがい)では無からうか、まあ夢のやうな約束さとて笑つていれば、いいやなそれは、出来ない時に調らへてくれとは言は無い、お前さんに運の向いた時の事さ、まあそんな約束でもして喜ばして置いておくれ、こんな野郎が糸織ぞろへを冠(かぶ)つた処がをかしくも無いけれどもと淋(さび)しさうな笑顔(ゑがほ)をすれば、そんなら吉ちやんお前が出世の時は私にもしておくれか、その約束も極(きは)めて置きたいねと微笑(ほほゑ)んで言へば、そいつはいけない、己れはどうしても出世なんぞは為(し)ないのだから...
樋口一葉 「わかれ道」
...「ああここにしようね――御免なさい」前の座席には小官吏らしい男が一人いるだけであったが...
宮本百合子 「一隅」
...さわいで御免なさい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...昌允 御免なさいじゃあ...
森本薫 「華々しき一族」
...「……ヘイヘイ……御免なさいまっせい...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「ほんとに失敗ね、御免なさい、こんな所へおつれして...
横光利一 「旅愁」
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