...というのは真平御免だ...
泉鏡花 「婦系図」
...「洋楽は真平(まっぴら)御免だ!」といって応じなかった...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...「ちりめんは御免だ...
太宰治 「雌に就いて」
...女の買物は面倒くさいから御免だとばかりで...
徳田秋声 「縮図」
...まっぴら御免だぜ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...あなた方なんかには御免だわ...
豊島与志雄 「春」
...」「青鬼は御免だよ...
豊島与志雄 「反抗」
...小川さんもいらっしゃい」「ええ行きましょう」「佐々木さんも」「菊人形は御免だ...
夏目漱石 「三四郎」
...以来君と旅行するのは御免だ」「なあに構わんさ」「君は構わなくってもこっちは大いに構うんだよ...
夏目漱石 「二百十日」
...あんな小汚いのはこっちで御免だ――まずこの八五郎がしょっ引いて手活(てい)けの花と眺めたいのは――」「大きく出やがったな」「横町の中江川平太夫(なかえがわへいだゆう)の娘お琴(こと)さん」「わッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」「押かけ女房の口なら御免だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「食ふのは御免だ...
牧野信一 「池のまはり」
...――さつき彼女が、歩きながらもう少しで私を風景写真の点景人物に取り入れようとした時、私は慌てゝ――これは自分が交際した日本の或る青年なんだが、彼等は夏になると、斯んな帽子をかむり、斯んな服装で、斯のやうな素足で平気で往来を歩いてゐるのだ――彼女が後年国へ帰つた時に誰かに向つてそんな説明をしないとも限らない、そして若しその相手が彼女の亭主であつたら、此方こそ惨めなものだ――そんな邪推を回(めぐ)らせて、「御免だよ、うつかりお前なんかに写真を撮られたひには、後で参考品にでもされるおそれがある...
牧野信一 「環魚洞風景」
...「然し按摩や灸は御免だな...
牧野信一 「剥製」
...」「それあ、もう御免だわ...
牧野信一 「裸虫抄」
...うちは口でばかり山吹町は御免だ...
矢田津世子 「神楽坂」
...「ほら、これは?」「ほら、これは?」もういい、もう沢山だ、もう御免だ...
山川方夫 「恐怖の正体」
...それで由良は信者の頭を遠方へ押し飛ばして石の上へ這い上ったが、信者は水面へ顔を上げると由良の傍へ近かよって来て、もう少しかんべんしてじっとしていてくれるよう、自分の病いを癒すと思って助けてくれと小声で願うように云うので、何を君はしようとするのか分らぬが、もう僕は御免だ、帰ると由良はいうと、信者は、うろたえて由良の片足を圧えながら、もうちょっと一緒にいてくれ、もう直ぐ出るからと云ったかと思うと、また足へぴたりと唇をつけて、じろりと下から由良の顔を見上げながら舐め始めた...
横光利一 「馬車」
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