...世界中のどの不死の薬よりも得難い...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...」と謂懸けて、夢見るごとき対手(あいて)の顔を、海野はじっと瞻(みまも)りつつ、嘲(あざ)み笑いて、声太く、「うむ、得難い豪傑だ...
泉鏡花 「海城発電」
...言葉は自分には少し分りにくいドイツ語であったがその講義は簡潔でしかも要を得た得難い良い講義だと思われた...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...「得難い男でさ、銃床が銃身に対するがごとく誠実なんだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...ただ惜むらくは先覚者あるいは予言者たるものが自己の時代に名誉も名望も得難いことは歴史のよく示すところである...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...世に得難い名香乍ら貴方様の為に焚いて進ぜましょう」尼は袂の中からもう一つの重香箱を取り出しました...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...得難い宝庫であらう...
林芙美子 「浮雲」
...得難い書生と教員も感心する...
二葉亭四迷 「浮雲」
...失恋を同情されて胸一杯になるのはまたと得難い恍惚境だ...
牧野信一 「熱い風」
...もと/\あんたはそんな風だつたんでせうか? 若しそうだとすれば得難い珍品だ...
牧野信一 「病状」
...中間に絶壁の殆んど足場の得難いものがあるので...
牧野富太郎 「利尻山とその植物」
...多く得難いのである...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...この最も得難い二本足の學者として...
森林太郎 「鼎軒先生」
...得難いその「古薩摩」は実はほとんど皆黒釉である...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...これだけではまだ多くの人の同意は得難いであろう...
柳田国男 「年中行事覚書」
...得難い町奉行であることは...
吉川英治 「大岡越前」
...容易に得難いものとして...
吉川英治 「源頼朝」
...均等のとれない物は、いかに、それ一箇が、得難い質でも、藩屏(はんぺい)の一石とするわけにはゆかない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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