...決して得難い品ではない...
芥川龍之介 「煙管」
...いまはなかなか得難いものですが...
太宰治 「惜別」
...恐らく今後と雖も斯く迄圖版の多數なるものは容易に得難いことであらう...
丹波敬三 「大植物圖鑑」
...ただ惜むらくは先覚者あるいは予言者たるものが自己の時代に名誉も名望も得難いことは歴史のよく示すところである...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...少しも心當りは無いのだが――」三七郎は心得難い顏でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蜀江(しょくこう)の錦(にしき)は一寸でも貴く得難い...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...得難い書生と教員も感心する...
二葉亭四迷 「浮雲」
...彼と私と共同で設計した少々型ちの変つた眼鏡でウマク行けば今の私にとつては得難い侶伴になる筈だ...
牧野信一 「どうしたら私は憐れな彼女を悸さずに済せるだらう」
...もと/\あんたはそんな風だつたんでせうか? 若しそうだとすれば得難い珍品だ...
牧野信一 「病状」
...多く得難いのである...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...大食をさえ矯正したら大原君は実に得難い人物だゼ...
村井弦斎 「食道楽」
...あれは文学者に最も得難い美質だ...
村井弦斎 「食道楽」
...得難いその「古薩摩」は実はほとんど皆黒釉である...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...それは人魚というまたと得難い魚だったのだが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...得難いものの様に思つて居た子を見る喜びと云ふものと楽々目前(もくぜん)に近づいて居るのを思ふと...
與謝野晶子 「帰つてから」
...「得難い人物を得ようとしてわしは来たのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...武門第一の苦労人揃いの家中――という得難い堅実性をもその基礎に持つものとなっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...極東建築史の得難い縮図だということになる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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