...その間を驛遞の痩せ馬に乘つて得意げに走つたが...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...その間を驛遞(えきてい)の痩せ馬に乘つて得意げに走つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そうして、そんな仕事をしている自分の姿を、得意げに、何時間でも見せていたい様子で、男爵もまた、その気持ちを察し、なんの興味もない撮影の模様を、阿呆(あほう)みたいにぽかんとつっ立って拝見しているのである...
太宰治 「花燭」
...彼は得意げにそれを指さして見せた...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...」細君は得意げに云つた...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...あるいは得意げな気取った判断を述べ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」とジョルジュは当時の俗謡の一節を得意げにあげた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...はいどうどう……」と甚兵衛は得意げに馬の手綱(たずな)をさばきました...
豊島与志雄 「天下一の馬」
...得意げに両の目を閉じた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...芹沢は得意げに言うことには...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを囲繞(とりま)く人群の前の方には気取屋連が得意げで...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...得意げに話さなければならないのかい? もうそんなことを考えなくてもよいのだと幸福感を味わいながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...さも得意げにそれを見やってから...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...静かな得意げな態度で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...それから足の残りを落すのである――得意げな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...一六「ね、どう? ちょいと、あざやかな技倆(うでまえ)でしょう? 門倉さん、それからみなさん方――」と、お初は、得意げに笑って、「ことさら、雪さん、この隠し芸には、幾(いく)らかびっくりしたでしょうね? どう?」と、いったときいつか、彼女は短銃を、じーっと雪之丞その人に狙いをつけているのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...伊兵衛は例の阿佐ヶ谷組の神楽師(かぐらし)の仲間にまじって、いかにもいい気持そうに、また得意げに、笛の高音を張りあげております...
吉川英治 「江戸三国志」
...鞍附(くらつき)でも買えば町の中を得意げに轡(くつわ)を鳴らして曳(ひ)いて通るのだ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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