...ラツプは得々と僕と一しよにこの大寺院へ出かけました...
芥川龍之介 「河童」
...得々と森の鳥の前へ現れた...
芥川龍之介 「翻訳小品」
...後にまたそれを他の者へ得々として喋っているところを御用となったものであった...
海野十三 「東京要塞」
...博物館は模造品を得々として展覧に供し...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...得々として慈善心をほころばせて財布を開ける...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...得々としてゐるやうなことが往々にしてある...
田山録弥 「批評」
...僕はいい年をしながらカッフェーに出入し給仕女に戯れて得々としているという事にされてしまった...
永井荷風 「申訳」
...科學者達は其の滅亡の跡を見て數々の原因を指摘しては得々としてゐるが...
中島敦 「環礁」
...今まで得々と弁じ立てていた当の老人は...
中島敦 「弟子」
...得々として学校へ通っている憐(あわ)れな先生であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...それをまた得々として雷同するものが多いのは情(なさけ)ないことです...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...「生活と芸術」について旧時代の批評家が得々と述べたものは...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...」とは云ひながらも得々として女国へ入つた...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...山崎の合戦には刀傷をうけたなどゝいふことを得々として彼に物語つたが...
牧野信一 「貧しき日録」
...斯んなことを得々と吹聴して...
牧野信一 「貧しき日録」
...投票日には得々として「青い顔をしてゐる他の連中の意久地のねえこと!」――「あまり突飛な最高点で...
牧野信一 「貧しき日録」
...それを得々としてしゃべる連中は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...得々として、司馬懿仲達の如き何する者ぞと、ひとり暢気(のんき)に豪語をならべておるではないか...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索