...得々として洛陽に入るや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...しかし又彼の友だちの前に得々と話して聞かせるには何か気のひける幸福だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...」と頗る得々としていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...新聞を読むと、ちゃんと書いて在ることなのに、なぜみんな、あんなに得々と、欧洲の状勢は、なんて自分ひとり知っているような顔をしているのでしょう...
太宰治 「俗天使」
...自分の知識みたいにして得々として語るというのは...
太宰治 「誰」
...そこに作家の不用意きわまる素顔を発見したつもりで得々としているかも知れないが...
太宰治 「もの思う葦」
...得々としてこの事を古参に話した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...伝法肌のつもりになつて得々としてるのだ...
中原中也 「我が生活」
...その報道を得々として逢う人に吹聴(ふいちょう)する以上は...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ガラッ八は得々として迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毒を盛る気になったのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言うのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それをまた得々として雷同するものが多いのは情(なさけ)ないことです...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...旧大名中の剛の者といわれて得々としていた...
久生十蘭 「湖畔」
...生意気で」ト云いながら得々として二階を降りて往た...
二葉亭四迷 「浮雲」
...婦女を欺すかの如き業を寧ろ得々としてゐるかの如き輩であつたから...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...」こゝで多少の智識でもあれば得々と弁じたてようと思つたのだが...
牧野信一 「或る五月の朝の話」
...彼は苦行を成就して得々と宅へ歸り...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...得々として次兄に渡した...
柳田国男 「故郷七十年」
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