...得々として洛陽に入るや...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...綿布でも綿の入った着物を着ていれば僕はそれで満足している」と得々(とくとく)としていった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...すると彼は得々(とくとく)として喋りだしたものである...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...得々として自分の定められた仕事をしていた...
大杉栄 「続獄中記」
...そこに作家の不用意きわまる素顔を発見したつもりで得々としているかも知れないが...
太宰治 「もの思う葦」
...彼は得々たるものです...
谷崎潤一郎 「幇間」
...私は母に得々(とくとく)とその話しをした...
徳永直 「戦争雑記」
...得々として学校へ通っている憐(あわ)れな先生であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ガラッ八は得々として迎えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...得々としてお秀を縛って行くのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毒を盛る氣になつたのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...得々としてそれを引いて行く銀六の後ろ姿を見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...生意気で」ト云いながら得々として二階を降りて往た...
二葉亭四迷 「浮雲」
...得々(とくとく)として海の都に行く絵様(えざま)に...
柳田国男 「海上の道」
...しかも得々として眼をつぶる者さえ些(すく)なくないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...得々としてゐたからでもある...
吉川英治 「折々の記」
...得々たるふうさえある...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...贋金(にせきん)の果実をつけて得々たる南部地方(ミディイ)の蜜柑の樹...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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