...のみならず言葉は不従順な僕(しもべ)である...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...明日はおまえもその従順な羊の群れを見るだろう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その原因は、首領間のあるいは職業団体間の不断の不一致、改革派と革命派との間の不断の不一致、――威勢のよい大言壮語のもとにある深い臆病(おくびょう)心、――正規の降伏勧告に会えばただちにそれらの反抗者らを軛(くびき)の下に立ちもどらせる、従順な遺伝性、――他人の反抗を利用して、主人のもとに駆けつけ、手柄顔をなし、利益本位の忠義だてを高価に売りつけんとする者どもの、卑怯な利己主義と下劣さ、などであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その逞ましいそして従順な姿を見据えて曹新は自分の頭の髪をかきむしり...
豊島与志雄 「碑文」
...クマはその黒い顔に丸い眼を光らしてるだけで、彼からどう扱われようと平気で、信頼しきってるのか、全く従順なのか、彼に全身をゆだねますが、やがて倦きてくると、爪を立てて手掛りを求め、ぱっと飛びのきました...
豊島与志雄 「水甕」
...山田は従順な野獣に化していた...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...大人閣下のきわめて卑しき従順なる僕(しもべ)俳優 ファバントゥーそれら四通の手紙を読み終わったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...なんて従順な人だろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...極めて従順なる被告人は...
平出修 「公判」
...片腕は従順な妹の肩に載せて...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...その不安は彼を心から運命に対する従順な敬虔(けいけん)な人間に立ち戻らせずにゐなかつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...どちらかと云えば極めて従順な心をもっている...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...無心な・従順な・ほとんど自負というもののない・霊魂を必要とする...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...まったく患者の信頼が心からの・従順な・好意的な・信頼でなかったら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その上に自然に従順なれという彼の哲学がうちたてられている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...従順なる信者というにすぎぬ...
柳田国男 「雪国の春」
...ニコロは生れがいいので気儘(きまま)で運命には従順な女なのだが...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
...しかしかほどまで道理に従順な国民...
和辻哲郎 「鎖国」
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