...女房の尻(しり)に敷かれた従順な亭主でもあった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「リップ・ヴァン・ウィンクル」
...未平氏に対して比較的従順なる態度を有したりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...彼は女王に従順なるべきか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...社会に於ける従順な生徒を意味することとなろう...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...クリストフはその従順な態度に多少心が静まって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その原因は、首領間のあるいは職業団体間の不断の不一致、改革派と革命派との間の不断の不一致、――威勢のよい大言壮語のもとにある深い臆病(おくびょう)心、――正規の降伏勧告に会えばただちにそれらの反抗者らを軛(くびき)の下に立ちもどらせる、従順な遺伝性、――他人の反抗を利用して、主人のもとに駆けつけ、手柄顔をなし、利益本位の忠義だてを高価に売りつけんとする者どもの、卑怯な利己主義と下劣さ、などであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クマはその黒い顔に丸い眼を光らしてるだけで、彼からどう扱われようと平気で、信頼しきってるのか、全く従順なのか、彼に全身をゆだねますが、やがて倦きてくると、爪を立てて手掛りを求め、ぱっと飛びのきました...
豊島与志雄 「水甕」
...それから従順なるペンはけっして我輩に口をきかない...
夏目漱石 「倫敦消息」
...もうただ従順な幕府の番犬だった...
服部之総 「新撰組」
...従順なのか嘲笑的なのかわからなかったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...おお! 日ごろ温和にして猫のごとく従順な君コン吉が...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...従順なその従者たちは一斉にのどを開けて...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...しかし私に対する昔の従順な態度を少しも変えていなかった...
堀辰雄 「幼年時代」
...「君の従順なる息子へ贈る...
牧野信一 「私の万年筆」
...しかして後日長上に従順ならんことを望むるは...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...その上に自然に従順なれという彼の哲学がうちたてられている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...弱い従順な小鳥位の生活を...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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