...のみならず言葉は不従順な僕(しもべ)である...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...馬があんなに人間に従順なのは...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼の粗暴さが今はすつかり姿を消して反対に或る素直で従順な所が出て来てゐたので...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...従順なる家妻は敢てその事に不服をも唱えず...
田山花袋 「蒲団」
...それ軍隊組織の元気はただ従順なり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...従順なる幕府の家奴にあらず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...内ではあんなに従順な兵さんのこの態度は...
徳永直 「あまり者」
...従順な懇願的なやさしい眼で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不満でしかも従順な...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...荘田がゐなくなつてから一人天下になつた私はみんなの従順なのをいいことにしてかなり暴威をふるつたもののその年ごろの餓鬼大将としては最も訳のわかつたはうであつたと自らゆるしてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...何等の不平なく国の為に殉じて行くその従順な姿を見ると...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...従順なる点においては決して彼らに劣(おと)らぬと...
新渡戸稲造 「自警録」
...従順なのか嘲笑的なのかわからなかったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...極めて従順なる被告人は...
平出修 「公判」
...ただ従順な息子であるに過ぎなかつた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...先々の道ではどうしてもゼーロンの従順な力を借りなければならぬことを思って私は鞍から降りて成るべく静かな独(ひと)り歩きを試みせしめた...
牧野信一 「ゼーロン」
...企業はきわめてリアリスティックにやすくて従順な労働力としての点から婦人を扱っているという実際の有様である...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...その熱心、謙遜、従順な態度は、フロイスに非常によい印象を与えた...
和辻哲郎 「鎖国」
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