...この「道」は歴史によつて徐々に實現されるものであるが...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...路は湖畔を離れて徐々に高い平原へ登る...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...月世界からの引力が徐々に増加しつつある...
海野十三 「宇宙尖兵」
...5.資本主義的國家秩序の解消は成程極めて徐々にではあるが...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...で、雪子ちゃんを気の毒に思う心持は僕もお前と同様なのだから、雪子ちゃん自身が帰って来たいと云うなら拒みはしないが、悦子のために呼び戻すと云うことは賛成しかねる、なるほど、悦子を扱うことは馴れているから、来て貰えばさしあたり助かるには違いないが、僕に云わせると、悦子が今のような神経衰弱になった遠い原因は、お前や雪子ちゃんの躾方にあるのだ、だから、一時の困難を忍んでも、これを機会に雪子ちゃんと云うものの影響を悦子から除いてしまう方がよい、そして、徐々に、逆らわないようにしながら、躾方を変えて行こうではないか、それには此処当分の間雪子ちゃんが帰って来てくれない方が都合がよい、―――と、そう云って幸子を制していた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...徐々に大きくなっていって...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...彼女は両方の目を徐々に開き...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...徐々に注意して進んできた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...徐々に一歩一歩と...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...徐々に(4分円で周りながら)草書体のクサビ文字に変化し...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...徐々に解明して行くであろう...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...日数をかけて徐々に吐かせるなんていう悠長なことはしていられない...
久生十蘭 「魔都」
...徐々に桟橋の方へと横に寄つて行つた...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...「義民甚兵衛」の作者が徐々に大衆文学に移って行ったその時代に日本の文学は質的に一変転を経過して...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...久しい以前から徐々に改良が企てられていた...
柳田国男 「木綿以前の事」
...すると、その時、徐々に、またほかの不思議なものが、遠くの方に姿を現はして來た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...そして鳩が地へ舞いおりるように、徐々に、一艘ずつ帆をおろして半町ほどの沖合いに屯(たむろ)した...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...シナ文化との接触は徐々にこの傾向を高めた...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??