...」旦那(だんな)は徐羣夫(じよぐんふ)と云(い)ふ田舍大盡(ゐなかだいじん)...
泉鏡太郎 「畫の裡」
...さい前から舟を徐行させて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...フランスのアンリ四世は徐々に地位を固めていた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...」徐和は上目使いに曹新の顔を見てそこに腰をおろして尋ねました...
豊島与志雄 「碑文」
...徐々(しずしず)と南の隅へ歩み出でたのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...梶棒をあげて荷車の後を地へつけて徐にくだる...
長塚節 「松蟲草」
...日数をかけて徐々に吐かせるなんていう悠長なことはしていられない...
久生十蘭 「魔都」
...さう云ふ具合にである)向うの町角の方が急に騷がしくなるなんだか人が大勢集つてゐる私は見上げてゐた木の傍を離れてそつちの方へ何時の間にか歩き出してゐる何か珍らしい行列が向うの町から徐(しづ)かにやつて來るらしいあんまり皆が夢中になつて見てゐるので私も人々のうしろから背伸びをして見てゐるとうとうその行列が近づいて來たやうだ象だ! 象だ! 象だ! 大きな象がたつたひとりで...
堀辰雄 「鳥料理」
...それを徐(しず)かに明けて見ると...
堀辰雄 「菜穂子」
...……暫く眼をつむつて考へてゐると、いつか徐ろに、それが、あんな騒ぎと、そんな囃子とに、恰も、火と水、無限大と無限小とが終(つ)ひに合して虚無の大調和ともなるべき茫漠たる彼方から次第に、近く遠く去来してゐる程の想ひを抱かせられる玄妙不思議な合致が感じられて来るのであつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...事情の変化によって徐々として生み出されるある程度の習慣の変化は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...徐々(そろそろ)と身を縮め肥えてわずかに五...
南方熊楠 「十二支考」
...筍※徐穿暗緑行...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...兎(と)に角(かく)昼も夜も徐(しず)かに過ぎて行く...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...東雲(しののめ)の頃から、徐州城のうちに、鼓楽(こがく)の音がきこえていた...
吉川英治 「三国志」
...すぐ奉車都尉(ほうしゃとい)の王則(おうそく)を正式の使者として、徐州へ下し、その由を伝えると、呂布は思わぬ恩賞の沙汰に感激して、一も二もなく曹操の旨に従ってしまった...
吉川英治 「三国志」
...徐盛の舟へ向って呼ばわった...
吉川英治 「三国志」
...もしこの国が安全に存続して徐々に記録の時代に入ったとするならば...
和辻哲郎 「鎖国」
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