...提督、どうか奥へおはいり下さい」「うむ、――」と、提督は、後退りしながら、はっとした思いいれで、「おお、お前は誰か」「私は――」「お前は怪我をしているじゃないか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...思わずあっと後退りました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...ともすれば季節が後退りしようとするこの四五日...
薄田泣菫 「独楽園」
...エリザベスは後退りし始めた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...自制して後退りする)何しに来たんだ...
林不忘 「安重根」
...後退りしながら室を出て行った...
豊島与志雄 「二つの途」
...もう無いんです」「どうして後退りなんかする...
久生十蘭 「だいこん」
...後退りに一歩ずつ沼の方へ退りはじめた...
久生十蘭 「地底獣国」
...東側の客間らしい部屋へ加十を導き入れると後退りに扉口の所まで退って行き...
久生十蘭 「魔都」
...織匠(はたや)の女房は後退りをした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...札木合(ジャムカ)(後退りしつつ狂的に)何しに帰って来た...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...あたしなんか……」登志子が思はず後退りすると...
牧野信一 「海路」
...早田呆れて見ながら、これも後退り...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...後からおしよせる大勢のために後退りすることもできず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...T「待ってたんだ」と云って五六歩、後退り、へへへと笑い、T「馬鹿野郎の飛び出すのをなァ」と云う...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...後退りするように寄り添うて来た...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...野営のまわりをぐるぐる後退りしてまわり...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...そんなものをすっかり見まわしてから私は静かに眼をあげて女の顔を見た……が……意外な事を発見して思わずたじたじと後退りをした...
夢野久作 「暗黒公使」
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