...提督、どうか奥へおはいり下さい」「うむ、――」と、提督は、後退りしながら、はっとした思いいれで、「おお、お前は誰か」「私は――」「お前は怪我をしているじゃないか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...そんな人達の手にかかって捕縛されるよりはむしろ――」と言ってじりじりと後退りながら...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...」そして僕は二三歩後退りをして...
豊島与志雄 「道連」
...後退りしながら室から出てゆきました...
豊島与志雄 「三つの嘘」
...犬は少しずつ後退り...
中里介山 「大菩薩峠」
...後退りする)政吉 あ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...俺は思わず眉を顰めて、「それは拙(まず)いことをした、そして話でもしたのか」「イイエ、妾を見ると、目玉をコーンなに剥きだして、後退りして、這うようにして逃げて行きました...
久生十蘭 「湖畔」
...もう無いんです」「どうして後退りなんかする...
久生十蘭 「だいこん」
...東側の客間らしい部屋へ加十を導き入れると後退りに扉口の所まで退って行き...
久生十蘭 「魔都」
...札木合(ジャムカ)(後退りしつつ狂的に)何しに帰って来た...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...彼は部屋の中央まで後退りして見た...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...混乱の中からツツツと後退りして来て...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...後退りに歩いて七三...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...T「待ってたんだ」と云って五六歩、後退り、へへへと笑い、T「馬鹿野郎の飛び出すのをなァ」と云う...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...後退りするように寄り添うて来た...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...そして彼はもつとよい足場を求めて後退りながら...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...野営のまわりをぐるぐる後退りしてまわり...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...そんなものをすっかり見まわしてから私は静かに眼をあげて女の顔を見た……が……意外な事を発見して思わずたじたじと後退りをした...
夢野久作 「暗黒公使」
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