...私の後身には、会社の若手社員が指定されています...
...彼女は後身の面倒を見るために、引退後も働き続けています...
...彼が死去した後、後身に多額の遺産が残された...
...父親が後身に事業を継がせることを望んでいたが、彼には興味がなかった...
...近年では、後身問題が社会問題として取り上げられることが増えている...
...この寺は明治三年神仏混淆(こんかう)の時にお廃止になつた生玉東門(とうもん)の遍照院の後身である...
薄田泣菫 「茶話」
...僕等後身は何か清いもの...
辰野隆 「浜尾新先生」
...これがその昔祇園街で全盛を誇った薄雲太夫の後身かと思うと...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それならば情涙の涸渇(こかつ)したと思っていたこの薄雲太夫の後身にもやっぱり人並の思いやりはあるのだ...
近松秋江 「霜凍る宵」
...旧家主(もとやぬし)の先代のおかみの後身(こうしん)だと云うた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...之は大震災当時は××××××××××××××××的行動を敢てした小市民小商人を主体とする団体の後身で...
戸坂潤 「社会時評」
...其の後身たる政友會は決して伯の前功を忘れてはならぬ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...女角力の後身だと見誤っていることは前と変らない...
中里介山 「大菩薩峠」
...玉屋小三郎抱への遊女薄墨の後身であり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...また赤坂で、町芸者常磐津(ときわず)の師匠ともつかずに出ていたおちょうが、開港場の人気の、投機的なのに目をつけて横浜にゆき、生糸王国をつくった茂木、野沢屋の後妻となり、あの大資産を一朝にひっくりかえした後日譚(ものがたり)の主人公となったのも、叶屋(かのうや)歌吉という、子まである年増(としま)芸妓と心中した商家の主人の二人の遺子が、その母と共に新橋に吉田屋という芸妓屋をはじめ、その後身が、益田(ますだ)男爵の愛妾(あいしょう)おたきであり、妹の方が、山県有朋(やまがたありとも)公のお貞の方であるというのは、出世の著るしいものであろう...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...土部駿河守の後身...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...相手方が自分を松浦屋の一子雪太郎の後身とは...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あれ、お口から血が――もっともっと、指にお力をお入れなさいと申しますに――ほ、ほ、ほ――お二人とも、案外お弱いのねえ――ほ、ほ、ほ――とうとう、身うごきもなさいませんのね――お鼻やお口から、血あぶくが、吹き出すだけで――」と、いいつづけた、黒い影――格闘する二人が、互に、咽喉首をつかみ合って、指先を肉に突ッ込んだまま身をこわばらせてしまったのを、しばしがあいだ、じっと見つめていたが、やがて、もはや呼吸もとまり、断末魔の痙攣(けいれん)もしずまったのを見ると、ぐっと側に寄って、睨(ね)めおろして、「覚えたか! 広海屋、長崎屋――人間の一心は、かならずあとを曳いて、思いを晴らす――松浦屋清左衛門が怨念は、一子雪太郎に乗りうつり、変化自在の術をふるい、今こそここに手を下さず、二人がいのちを断ったのじゃ、わからぬか、この顔が――かくいうこそ、雪太郎が後身、女形雪之丞――見えぬ目を更にみひらき、この顔を見るがよい」サッと、垂らした髪の毛を、うしろにさばいて、まとっていた灰黒い布を脱ぎすてると、見よ、そこに現れたのは、天下一の美男とうたわれる、中村雪之丞にまがいもなかった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...両舌竜の後身に治めらるる国民全体までも...
南方熊楠 「十二支考」
...願わくはこの功徳もて後身世々わがある所の室処(へや)光明照耀日光のごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...その女の後身が妙光女で...
南方熊楠 「十二支考」
...その他名僧名人に生前死後身より妙香を出した伝多きは...
南方熊楠 「十二支考」
...これがぼくのなつかしい記憶にあるあの花園の後身だろうかと疑いながらも...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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