...後生だから早瀬さん...
泉鏡花 「婦系図」
...後生だから」杜は...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...後生だから読まないでよと...
高田保 「恋文」
...後生だから頼むよ」「まあ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...「後生だから察して……」彼女は恐怖と哀願と愛情の入れまじった眼差(まなざ)しで彼を見つめた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...「後生だから、すっかり出来事を話してくれ」「なあに」と女は少し疑わしげに、話し出した...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...水を、水を! 母さん、後生だから、御自分で行って、ユーリヤをせき立ててちょうだい...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...さうして 後生だからお手玉ちやうだい といふのでさんざじらしたあげくやつと抽匣から出してやつた...
中勘助 「銀の匙」
...「友様! 後生だから助けてくれ!」と...
中里介山 「大菩薩峠」
...一「やい、ガラツ八」「ガラツ八は人聞きが惡いなア、後生だから、八とか、八公とか言つておくんなさいな」「つまらねエ見得(みえ)を張りあがるな、側に美しい新造でも居る時は、八さんとか、八兄哥(あにい)とか言つてやるよ、平常(ふだん)使ひはガラツ八で澤山だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お角は子供の命に見返したそうだが、外に私の知ってるだけでは粉屋のお光、水茶屋のお楽――」「そんなところですよ、親分、後生だから、勘弁して下さい」「他にうんと怨まれる筋はないだろうな、御主人」「あるわけはないじゃありませんか」大汗になって弁解する源吉を、平次は浅ましくも憐(あわ)れに見て、それっきり引揚げてしまったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「後生だからひとつ聴かせてくんなよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「後生だから、少しはわたしのいうことにさからって下さいよ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どうぞ後生だから...
夢野久作 「一足お先に」
...「後生だから……罪もない人じゃあないか」「ええ退(ど)け...
吉川英治 「剣難女難」
...後生だから離してくれ」声はあやしく顫(おのの)いたが...
吉川英治 「剣難女難」
...ちょっと考えるね」「後生だからよしておくれ」――彼女は言う――「讐(かたき)を討つつもりだろうが...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...あなたは勘定をしたためしがないじゃありませんか」「後生だから」――オランプは言うのである――「後生だから...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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