...「後生だから手を放せ...
太宰治 「お伽草紙」
...後生だから塗らせてくれ...
太宰治 「お伽草紙」
...ちょっと待って……後生だからちょっと待って!」「あんたをたすけたことがわかれば...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...もうわたしはいくよ」「待って! 待って! 待ってちょうだいったら! 後生だからお藤さん...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...後生だから私を打(う)っ捨(ちゃ)って...
谷崎潤一郎 「刺青」
...ポポー後生だから...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...そうして後生だから一目会わせてくれという頼みよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...一「やい、ガラッ八」「ガラッ八は人聞きが悪いなア、後生だから、八とか、八公とか言っておくんなさいな」「つまらねエ見得を張りやがるな、側(そば)に美しい新造(しんぞ)でも居る時は、八さんとか、八兄哥(あにい)とか言ってやるよ、平常(ふだん)使いはガラッ八で沢山だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「その吾妻屋の後家が言ふんですよ『八五郎親分、濟みませんけれど、毎晩泊りに來て下さいませんか、淋しくて心細くて、私誰かにどうかされさう、氣味が惡くて叶はないんですもの、――親分はお一人ださうだから何處からも尻の來る氣づかひはないんでせう、後生だから』と、里訛(なま)りの拔けきれない言葉で口説(くど)いて、頤の下のあたりで、手をもむやうな拜むやうな恰好をするんです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ソラ怒鳴ってる! 後生だからこのボイラーだけ上げてくれ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...「後生だからひとつ聴かせてくんなよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「後生だから、お前、そんな眼つきでおれを見る事だけはやめて貰えないかな...
堀辰雄 「菜穂子」
...分って……分っておくれよ後生だから」ややしばらくしばらくして...
正岡容 「小説 圓朝」
...「後生だから……お前」と慄え...
正岡容 「我が圓朝研究」
...後生だからなんの前置もなしに...
水野仙子 「脱殼」
...後生だから庭にだけでも出て見て頂戴...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...「後生だから、止してよ...
吉川英治 「下頭橋由来」
...後生だから離してくれ」声はあやしく顫(おのの)いたが...
吉川英治 「剣難女難」
便利!手書き漢字入力検索