...後架とか何とか云うような...
芥川龍之介 「上海游記」
...名刺を握ったまま後架(こうか)へ這入(はい)った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...主人は無論後架で張り番をしている訳ではない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...また主人が後架へ――吾輩は最前からしきりに後架後架ときたない字を使用するのを別段の光栄とも思っておらん...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――即(すなわ)ち主人が後架へまかり越したと見て取るときは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...主人がもし後架から四隣(しりん)に響く大音を揚げて怒鳴りつければ敵は周章(あわ)てる気色(けしき)もなく悠然(ゆうぜん)と根拠地へ引きあげる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お長屋の總後架(そうこうか)から赤金(あかゞね)の庇(ひさし)を睨んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――厳格もいゝが今度のやうな場合には困ることが多からう――彼はそんなに思ひながらフラフラと後架へ行つた...
牧野信一 「熱海へ」
...後架(こうか)へでも走るらしく...
牧野信一 「鬼涙村」
...――樽野は此処の家では独りで後架へたつのが厭だつた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...また後架へ降りて行つた...
牧野信一 「眠い一日」
...極端にきれい好きなこの病院の後架(はばかり)に私はつとめて通うようにしたのは...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...極端に水分をとらない私は後架にひんぱんに通うことがいやなのと...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...私はそれを殆ど毎朝見ながら後架に入り、後架を出ていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...後架まで」お直はすばやく来て彼を押しのけ...
山本周五郎 「ちゃん」
...お漏らしは後架でして頂く」「ばかばかしい気でも違ったのかい」ごうつくは厚い唇を反らせ...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...病室の濡縁(ぬれえん)から後架(こうか)へゆくのを常としていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...後架(こうか)へ通ううちに...
吉川英治 「剣の四君子」
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