...お客が馬車の後押しをするなんてことは恐らくどこにもあるまい...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...お雪が後押しもする荷車を引いて天下茶屋の牧場へ売りにいった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...その弱い力のありったけをふり搾って後押しをやった...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「乞食」
...大層(たいそう)精(せい)が出ますね」久さんが挽く肥車の後押して行くおかみを目がけて人が声をかけると...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...後押しの二人もついて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...荷が重いか、路が悪い時は、弟や妹が中途まで出迎えて、後押して来る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...多数の大衆作家達が前警保局長松本学氏の後押しで「帝国文芸院」運動をはじめたことは有名だ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...(おれなんぞ、職人言葉なら、相当、べらべら喋るが、御座り奉る言葉じゃあ、用件も、満足に足せねえのに、掏摸の後押し、妾の尻押し、なんぞ――うまいことをいやあがる)と、思った...
直木三十五 「南国太平記」
...荷車の後押しをする車力(しゃりき)の女房は男と同じような身仕度をして立ち働き...
永井荷風 「日和下駄」
...荷車の後押しをする車力の女房は男と同じやうな身仕度をして立ち働き...
永井荷風 「水 附渡船」
...後へ廻って後押しの腕貸しをするかとみれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...坂の上で振り返つて見たら芋俵を馬に積んで來た兼次の親爺が持つて居た手綱を放して後押してくれたのである...
長塚節 「芋掘り」
...車の後押し的な仕事の方である...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...出来るだけの事をして検視の模様を夕刊へ入れるんだ」「よしッ」足の勇は自動車の後押しも仕兼ねまじき勢で飛出しました...
野村胡堂 「踊る美人像」
...何んとか組の合印なんださうで」「大變な男だな」「こんな男の後押しぢや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこでうんと後押しをしてもらって...
正岡容 「寄席」
...それで那覇から首里へ上る坂道を車の後押しをして...
柳田国男 「故郷七十年」
...ぼくが後押しして行ったことがある...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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