...離縁することになるとは思わなかったが、今やもう後戻りできない...
...製品設計の段階で問題があった場合、後戻りが困難になることがある...
...戦場に立つと、烽煙が目に入り、もう後戻りはできなかった...
...「これァいよいよもって後戻りだわ」と虎松は呟いた...
海野十三 「くろがね天狗」
...後戻りせざるべからず』といふ...
大町桂月 「白河の關」
...それで全く自然の状態から日本の經濟機構は後戻りをしなければならぬことになつて...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...後戻りするのも面倒ですから...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...秀夫は後戻りをして牡蠣船の前から又新京橋の方へと行つてはじめの場所に立つて見た...
田中貢太郎 「牡蠣船」
...」橇は後戻りした...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...そこから約十二マイルかそれ以上も後戻りして...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...後戻りした形だつたが...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...その必要がないから後戻りをはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...美濃路へ後戻りをしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...いや、後戻りをすれば、廊下を廻って行けるには行けるに相違あるまいが、あちらからこう出られてみると、こっちの行張り上、また廊下をうろうろして出戻りなんぞは、第一、舞台面の恰好がつかないとでも思ったのか、それで敢(あ)えてこの女王の居間を失礼して、突切らせてもらって、新しい買主に面会を求めようと、小腰をかがめて進入してきたのは全く許せない挙動だが、お銀様はまだ、冷然としてそれを咎(とが)めようともしないで、眼の前を通る代物(しろもの)を空しく看過しておりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...椽側を後戻りして又玄関へ出ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...せめて歌姫の方へ出る舊道でも見つけようとして後戻りをしてみたりしてゐたが...
堀辰雄 「黒髮山」
...「さよなら――」とだけいひ棄てると慌てゝ踵を回らして後戻りした...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...また廊下を後戻りして...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...私の体は七日の夜(ハガキを書いた晩)から二三日又一寸後戻りをして熱は出ませんが食事がちゃんとゆかず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は二三歩後戻りした...
吉江孤雁 「夢」
...死体を抱いてズルズルと後戻りに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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