...後学のために、おたずねする...
太宰治 「眉山」
...そのうちにトーキーが始まるというので後学のために出かける...
寺田寅彦 「映画時代」
...後学のためによその家も私見ておきたい...
徳田秋声 「黴」
...「毛唐は、男と女と、人の前でも口を吸うというが、本当かの」「そういう犬のような真似を致す奴輩(やつばら)ゆえ、捨てておけんと申すのじゃ」「好いた仲なら、嘗(な)めもしようさ」「ははあ、師匠も、嘗めるか」「当り前さ」「何うして、嘗めるか、後学のために、拝見致したいものだの」一人が、肱を張って、富士春の顔を見た...
直木三十五 「南国太平記」
...これは後学のために見ておきたいと...
中里介山 「大菩薩峠」
...のろまはそれと違って、「そいつは、面白い目論見でござんすね、後学のために、そのなれ合い合戦をひとつ見物さしていただくことに致しやんしょう」ここで、二人の意見が二つに分れました...
中里介山 「大菩薩峠」
...後学のために一つ聞いて置きたいのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...後学のため話だけでも拝聴して帰ろうとようやく肚(はら)の中で決心した...
夏目漱石 「琴のそら音」
...大変な手違いをするところだった」「と言うと」「後学のためだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後学のために教えておくんなさい」とガラッ八は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは後学のために聴いておきたいんだが――」平次の問は尤(もっと)もすぎるほどでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後学のために千里の虎の姿だけでも拝ませてやらア」と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もしなければどうか後学のために見ておく必要がありますね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...後学のために見ておれ」と言うわけです...
三好十郎 「恐怖の季節」
...正重は、北陸の諸州を、武者修行としてあるいていたところ、ちょうど、この合戦の突発に会したので、利家がここへ急ぐ途上、路傍に名乗り出て、後学のため、従軍のゆるしを得て来た者だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこのところを、後学のために、こよいは一つ説明していただきたいと思うのですが」武蔵は、また一つ杯をふくみ、「恐縮です」「いや、ご謙遜なさらずに」「謙遜ではござらぬ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...後学のため諸国の地理や築城を見学しておる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ご使用の鎖鎌(くさりがま)ですか」それを一見しておくのも後学のためであると考えて...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索