...後学のために、おたずねする...
太宰治 「眉山」
...後学のために、よーく上からながめておれ! 城代石藤左近将監の立ち腹の切りかたと、申すはな……まず、臍(へそ)の下一寸左脇腹へ突きたてて、右へまわし……」とうとうじぶんの腹へ、刀を突きたててしまいました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...後学のために見て置くことさ」と...
田中貢太郎 「魔王物語」
...後学のために聞かして欲しい」とか...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そのうちにトーキーが始まるというので後学のために出かける...
寺田寅彦 「映画時代」
...お役人が後学のために見ておきたいとか...
中里介山 「大菩薩峠」
...ははあ、宿許を出立の時、短気を起して手出しをするなと、道庵先生に誡められたのはこの辺だな――何かふざけて仕組んだ芝居に相違ない、少し離れて見ているに限る――車を少し遠のけて、油断なくながめていると、その時、道庵は金十郎の前へ出て、「わしは道庵に違えはねえが、何もお前さんたちに恨みをうける覚えはねえ」「この場に及んで覚えなしとは白々しい、後学のため、積る怨(うら)みの数々を言って聞かそう...
中里介山 「大菩薩峠」
...後学のために見ておいて帰るのも話の種だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...後学のため話だけでも拝聴して帰ろうとようやく肚(はら)の中で決心した...
夏目漱石 「琴のそら音」
...後学のために」「チェッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後学のためだ、一緒に来るがいい」二人はそのまま、浜町の吉三郎の家へ飛んだことは言うまでもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もしなければどうか後学のために見ておく必要がありますね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...後学のために見ておれ」と言うわけです...
三好十郎 「恐怖の季節」
...後学のために名を聞かせてやる...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ドンナ工合に並んでいるものか後学のために見ておきたかったのだ...
夢野久作 「無系統虎列剌」
...のみならず、あまり異例なのに門人達がおどろいたのは忠雄自身も場合に依っては木剣を把(と)るということ、また、今日の試合こそは、後学のため、何者も見て置くべきであると触れ出されたことだった...
吉川英治 「剣難女難」
...正重は、北陸の諸州を、武者修行としてあるいていたところ、ちょうど、この合戦の突発に会したので、利家がここへ急ぐ途上、路傍に名乗り出て、後学のため、従軍のゆるしを得て来た者だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...後学のため耳袋(みみぶくろ)を養っておこうとするらしく...
吉川英治 「宮本武蔵」
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