...道子が早瀬の病室を出る時間の後れるほど...
泉鏡花 「婦系図」
...一匹も後れるものもない...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...用の都合で一時間や二時間後れる位の事はあたり前だとおもつて行かなくつちや...
伊藤野枝 「惑ひ」
...一刻でも油断して競争に後れるが如きことが有つてはならぬ...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...註文の時間に後れるとか間に合わせの品が出来るとかして...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...それよりは時代が少し後れるが...
田山録弥 「明治文学の概観」
...帰りが後れるとの電報が一つ社長宛に来たきりで...
豊島与志雄 「自由人」
...「仕事が後れるじゃねえか...
豊島与志雄 「土地」
...もう起きなければ学校に後れるよと云って...
豊島与志雄 「反抗」
...心理の動きから一歩後れるのは仕方ないことであろう...
豊島与志雄 「「紋章」の「私」」
...然し随分帰りが後れることもある...
豊島与志雄 「理想の女」
...挿絵をみると主人公の太鼓手は撥(ばち)をあげて胸にかけた太鼓をうちながら後れる味方をしりめにかけて進んでゆく...
中勘助 「銀の匙」
...注文の書が後れることの原因を「自分が買いたいと思う本も...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...今一足で汽車に乘り後れる所であつた...
長塚節 「開業醫」
...一列車後れると成田で空しく數時間待たねば成らぬ...
長塚節 「記憶のまゝ」
...それに後れると正月十五日過ぎなければないと云う...
山本周五郎 「お美津簪」
...大助が少しずつ後れるのを気づかぬとみえ...
山本周五郎 「新潮記」
...ともすると後れる梶井君を待つて...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
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