...逃げ後れるものがないように...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...用の都合で一時間や二時間後れる位の事はあたり前だとおもつて行かなくつちや...
伊藤野枝 「惑ひ」
...一刻でも油断して競争に後れるが如きことが有つてはならぬ...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...註文の時間に後れるとか間に合わせの品が出来るとかして...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...十日二十日後れるに至っては...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...後れるとか何とか言つたつて...
田山録弥 「黒猫」
...後れるとか先だつとかいふことは問題にするには足りないと思ひますね』×その同じ人の言葉に...
田山録弥 「黒猫」
...生半(なまなか)に身を厭えばこそ心が後れるのだ...
近松秋江 「霜凍る宵」
...少しくらい後れるかも知れませんが...
豊島与志雄 「女と帽子」
...帰りが後れるとの電報が一つ社長宛に来たきりで...
豊島与志雄 「自由人」
...この頃のように手紙の送達が後れるようでは...
豊島与志雄 「土地に還る」
...然し随分帰りが後れることもある...
豊島与志雄 「理想の女」
...挿絵をみると主人公の太鼓手は撥(ばち)をあげて胸にかけた太鼓をうちながら後れる味方をしりめにかけて進んでゆく...
中勘助 「銀の匙」
...注文の書が後れることの原因を「自分が買いたいと思う本も...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...今一足で汽車に乘り後れる所であつた...
長塚節 「開業醫」
...私が序文の執筆できるのを待っていては出版が後れるから...
野呂栄太郎 「加藤正宛書簡」
...」あまり後れると袖太がその鞍へ私を乗せたがるので...
牧野信一 「剥製」
...それに後れると正月十五日過ぎなければないと云う...
山本周五郎 「お美津簪」
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