...後々までもその時の話を致しますと...
芥川龍之介 「地獄変」
...認識が後々如何なるものにせよ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...後々まで残る立派な仕事だ...
豊島与志雄 「土地」
...日本の後々の書風に取つては...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...こうして次から次へと故知らず生み出されて来る言葉共を後々(のちのち)までも伝えるべき文字という道具があってもいいはずだということに...
中島敦 「狐憑」
...こんな伯父がないものかなあ」後々までも...
野村胡堂 「胡堂百話」
...この事件は後々までも平次の心持を暗くした様子ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一番旨(うま)い皿を初めに出しては後々に出る物のまづく感ぜらるる故に肉汁を初に...
正岡子規 「墨汁一滴」
...しかも後々まで重大な意味のある注意だとよろこんでいました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この時の事は後々(のちのち)まで渋江の家の一つ話になっていたが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...後々まで私的な文章にはその影響をのこしているが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...少なくとも後々は是を波濤(はとう)の底に隠れて...
柳田国男 「海上の道」
...後々増補してほぼ現存の標準語の数を悉(つく)しているように見えるが...
柳田國男 「地名の研究」
...後々二つの日を引離して...
柳田国男 「年中行事覚書」
...後々まで遺族や家臣の涙をそそった...
吉川英治 「上杉謙信」
...後々のおたのみごとなど」「さむらいの門出...
吉川英治 「私本太平記」
...濃藍(のうらん)の夕空に、ふと、三日月の光を仰ぐとき、山中鹿之介幸盛の不撓不屈(ふとうふくつ)を想うて、おのずから敬虔(けいけん)な心に打たれる――とは、後々まで、武門の人がみないったことばである...
吉川英治 「新書太閤記」
...祖先の恩、君公の恩は、忘れんとしても忘れようもないが、一頃(ひところ)、露命をつないだ馬の沓の恩は忘れそうじゃと、後々、誡(いまし)め合うて、細川家へお抱えとなった今月の今日を、毎年の寄合い日と決め、こうして藁(わら)の莚(むしろ)に、昔をしのび、三つの恩を胸に新たにしながら、貧しい酒もりを、大きく歓びおうている次第でござる」孫兵衛丞は、そういい足してから、武蔵へ杯を向けて、「いや、われらのことのみいうて許されい...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索