...読者はこの些細(ささい)な出来事を後々まで記憶にとどめて置いて頂きたい...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それは後々見て行こう...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...そのことを後々まで覚えているとすれば...
豊島与志雄 「囚われ人」
...一私儀(わたくしぎ)狂言作者志望につき福地先生門生(もんせい)と相成(あいなり)貴座(きざ)楽屋へ出入被差許候上者(でいりさしゆるされそうろううえは)劇道の秘事楽屋一切の密事決而(けっして)口外致間敷(いたすまじく)候依而(よって)後日(ごじつ)のため一札如件(いっさつくだんのごとし)歌舞伎座稽古は後々(のちのち)まで三階運動場を使用するが例なり...
永井荷風 「書かでもの記」
...後々は自然とおそろしくなりて...
中里介山 「大菩薩峠」
...明後々日(しあさつて)は六十六――」「ぢや六十八は何だい」「シ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...後々(のちのち)の影向料(えこうりょう)とがあつめられたりした...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...此寺が後々までも宗家以下の菩提所となるのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...後々(のちのち)神事に限られるようになったのは...
柳田国男 「海上の道」
...後々いつまでもごたごたしたのである...
柳田国男 「故郷七十年」
...後々増補してほぼ現存の標準語の数を悉(つく)しているように見えるが...
柳田國男 「地名の研究」
...後々言い始めた戯れの説明にちがいない...
柳田国男 「年中行事覚書」
...すなわち今ある形は後々の発達でなくてはならぬのだが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...後々便利のためにつけた小路が...
柳田国男 「年中行事覚書」
...女の力の及ばぬ世界のことだけに」「でも、私は、一切の前非と、後々の事までを、妻にだけは、隠すことなく話してあるのです...
吉川英治 「大岡越前」
...――すでにここで突き殺されて死ぬる気でございましたから、後々、御奉公には、生命(いのち)惜しみはしまいと、自分でも思われます...
吉川英治 「新書太閤記」
...後々(のちのち)の大きなおためと存じまする...
吉川英治 「新書太閤記」
...そなたの後々(のちのち)のためにもよかろうが」「……ですけれど」「そうしやい...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索