...その白い料理服を着た猫背のうしろ姿をちらと見送る時は、律儀な男だ、もう郵便貯金が随分できたことだらうとか、何て風采のあがらない男だらうとか云つた短い感想が彼女たちの頭をかすめるだけである...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...たいへん厳格で律儀なものをさえ...
太宰治 「兄たち」
...れいの律儀な文面の御返事をいただき...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...彼はその律儀な若者を巨大な人気のないこの城中に引取って...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...唯律儀な太陽は私にかまはず段々に低く垂れ下つて行つて景色の變化が餘りに急激になつて來るので...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...」五十過ぎた律儀な丸田は...
豊島与志雄 「擬体」
...ずっと年若くして律儀な商店員にしたりしたことが...
豊島与志雄 「在学理由」
...そしてその男が律儀な年金暮らしの市民を装っている警察官だったような印象があるんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あたしは律儀なの...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...性質律儀なれども物事の理に暗く...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...)水俣の人の律儀なのは喜ばしい...
別所梅之助 「石を積む」
...こんな律儀な男で...
森鴎外 「蛇」
...「かれらがそんなに律儀なもんか...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...すぐ手紙の返事を書けるという律儀な恐るべき婦人の精神に...
横光利一 「旅愁」
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