...」盛遠(もりとお)は徘徊を続けながら...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...恁(こんだ)時何処ウ徘徊(うろつ)くだべえ...
石川啄木 「赤痢」
...今度も彼女が入院してから時々この病院の周囲を徘徊(はいかい)していたらしいのである)庭は廻り縁に沿うて鍵(かぎ)の手に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...余は其のあたりに徊して居ると青草の茂つた南の山陵の蔭から白い笠の百姓の女らしいのが七八人連れ立つて余の立つて居る方へ近づく...
長塚節 「松蟲草」
...なお若い街巷(ちまた)に徘徊(はいかい)しようか...
夏目漱石 「思い出す事など」
...同時に昨日(きのう)まで徊(ていかい)した藁蒲団(わらぶとん)も鶺鴒(せきれい)も秋草も鯉(こい)も小河もことごとく消えてしまった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...草のなかを遠近(おちこち)と徘徊(はいかい)する...
夏目漱石 「草枕」
...衆人の間をあちこち徘徊(はいかい)しているうち...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...白い衣服の鮮人が二つ三つ其のあたりを徘徊する荒凉寂寥たる此の景色が所謂温泉場と思へようか...
濱田耕作 「温泉雜記」
...新宿三丁目を徘徊中を発見され...
久生十蘭 「金狼」
...ウロウロ座舗を徘徊(まごつ)いて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「馬鹿奴(め)……」ト言ったその声が未だ中有(ちゅうう)に徘徊(さまよ)ッている内に...
二葉亭四迷 「浮雲」
...低徊踟(ていかいちちゅう)の思いは去りて...
森鴎外 「舞姫」
...低徊せんとする人の多いのは自然である...
柳田国男 「雪国の春」
...そこには夏中そこにいた生命とは違う生命が徘徊していた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...花を手にして木間を徘徊する黒い喪服の婦人達が其処彼処に見受けられる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...低徊(ていかい)してそこを去らなかった...
吉川英治 「三国志」
...怪しき男がこのへんを徘徊していたら...
吉川英治 「私本太平記」
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