...又今戸公園ニ旋風ガ襲ツタトキ待乳山邊迄大イニ荒レタサウデアル...
海野十三(佐野昌一) 「寺田先生と僕」
...向う岸の待乳山一帯の灯が川に映って...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...待乳山(まつちやま)等の如き名所の風景に対しては...
永井荷風 「江戸芸術論」
...待乳山の老樹鬱々(うつうつ)たる間より唯幾旒(いくりゅう)となき幟(のぼり)の貧しき鱗葺(こけらぶき)の屋根の上に飜(ひるがえ)るさまを以て足れりとなし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...正面(しやうめん)に待乳山(まつちやま)を見渡(みわた)す隅田川(すみだがは)には夕風(ゆふかぜ)を孕(はら)んだ帆(ほ)かけ船が頻(しき)りに動いて行(ゆ)く...
永井荷風 「すみだ川」
...去年初めて学校からの帰り道を待乳山(まつちやま)で待ち合はさうと申出(まをしだ)したのもお糸(いと)であつた...
永井荷風 「すみだ川」
...」待乳山の麓(ふもと)を聖天町(しょうでんちょう)の方へ出ようと細い路地(ろじ)をぬけた...
永井荷風 「すみだ川」
...朝早く今戸(いまど)の橋の白い霜を踏むのがいかにも辛(つら)くまた昼過ぎにはいつも木枯(こがらし)の騒ぐ待乳山(まつちやま)の老樹に...
永井荷風 「すみだ川」
...岸に上(あが)るとすぐ目の前に待乳山(まつちやま)の堂宇と樹木が聳(そび)えていた故である...
永井荷風 「水のながれ」
...むかし待乳山の岡の下には一条(ひとすじ)の細い町があって両側に並んでいる店付の質素な商店の中には...
永井荷風 「水のながれ」
...待乳山(まつちやま)の森浅草寺(せんそうじ)の塔の影いづれか春の景色ならざる...
永井荷風 「向嶋」
...待乳山(まつちやま)...
野村胡堂 「胡堂百話」
...待乳山多町で卸す程に積み空蝉この間...
正岡容 「大正東京錦絵」
...それに比すれば待乳山下...
正岡容 「大正東京錦絵」
...「待乳山(まつちやま)とやらの下に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...待乳山(まつちやま)の若葉は何うかすると眼映しいやうに煌(きらめ)いて...
三島霜川 「平民の娘」
...浅草の待乳山に夕踰館という私塾を創めたが...
柳田国男 「故郷七十年」
...待乳山(まつちやま)が近い二階の北窓に...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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