...お千代と省作との間に待ったとか待たないとかいう罪のない押し問答がしばらく繰り返される...
伊藤左千夫 「春の潮」
...私たちは一週間近く晴れる日を待ったが...
宇野浩二 「それからそれ」
...「さ、玉ちゃん乗れ、君は舵(かじ)を、僕はオールをもつ」ボートは波に乗って、恐竜に見つけられぬように注意しながら、待った...
海野十三 「恐竜島」
...待ったほうがいいだろうな...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...「もう長く待ったかい?」とトルドリューボフはたずねた...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「お品さん、ガラッ八はとうとう来ませんね」「どうなすったんでしょう」夜っぴて活動した平次は、朝のうちに利助のところを訪ねましたが、昨夜から待った、好助手のガラッ八はとうとう姿を見せません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しばらく塀のうちで待ったのちに...
橋本五郎 「地図にない街」
...露西亜(ロシア)にもねえや」新堀端一「待ったでしょ今松さん」お艶だった...
正岡容 「寄席」
...また前に待った程の時間が立つ...
森鴎外 「木精」
...凝っと耐えて待った...
矢田津世子 「凍雲」
...売ってもいいだが」私は辛抱づよく待った...
山本周五郎 「青べか物語」
...主人が障子をあけてくれるまで待った...
山本周五郎 「季節のない街」
...このとき帝を待った名和党は一説には...
吉川英治 「私本太平記」
...「――あッ? 待った」稲田大炊(おおい)が手を振ったのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...路傍(ろぼう)に下馬して秀吉を待った...
吉川英治 「新書太閤記」
...待ったら、どうする気なのだ」「女房の巧雲から、君へむかって、詫びをいわせる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...将門が、指定の日を待ち、その日は、国庁のある府中の六所明神(ろくしょみょうじん)を、手打式の庭として、相手の武芝と、仲裁者の将門を、待った...
吉川英治 「平の将門」
...世間へ抛り返してやれ」「どう抛り返しますか」「よいように」「心得申した」「いや待った...
吉川英治 「源頼朝」
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