...急にさう云はれて何かを待ち受けるやうな緊張した顔に戻つた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...彼女の帰宅を待ち受けることになった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「小波瀾」
...なにゆえ罠が待ち受けると? 犯人とて...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...私の答えを待ち受けるもののようだった...
豊島与志雄 「林檎」
...ネルロたちを待ち受けるのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...どうも見栄(みえ)を切って大向うの掛声を待ち受けるものの如くにしか見えなかったので...
中里介山 「生前身後の事」
...私は泥棒を待ち受けるような心持で...
夏目漱石 「こころ」
...これを待ち受ける父の方にあるべき筈(はず)であった...
夏目漱石 「それから」
...しかし由雄の返事を待ち受ける位地に立たせられたお延から見れば...
夏目漱石 「明暗」
...彼の来るのを待ち受ける間...
夏目漱石 「明暗」
...彼方より來るものを迎へ待ち受ける主體の態度において將來は成立つ...
波多野精一 「時と永遠」
...何事かを待ち受けるかのように眼を伏せて黙然としている...
久生十蘭 「魔都」
...二番の右は道中の御本陣ともいふべき宿屋で貴人のお乗込みを待ち受けるとでもいふべき処である...
正岡子規 「病牀六尺」
...闇を裂いて鳴り渡る非常汽笛の音を恐しく待ち受けるやうに...
水野仙子 「輝ける朝」
...五百(いお)は比良野の家に往って新婦を待ち受けることになった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...午後に来る少年を待ち受ける...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...思いがけない灯火を見たように真紀子の帰りの話を待ち受けるのだった...
横光利一 「旅愁」
...坂本でロレンソを待ち受ける...
和辻哲郎 「鎖国」
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