...心待ちに待つてゐました...
芥川龍之介 「杜子春」
...おれの待ちに待つてゐた客の一人は...
芥川龍之介 「窓」
...待ちに待つた陰暦の盂蘭盆(うらぼん)が来ると...
石川啄木 「天鵞絨」
...理由もない事を心待ちに待つてゐた様であつた...
石川啄木 「二筋の血」
...待ちに待つた定めの騎士は赤袍を先とし黄青緑と順を逐うて左方より疾騙して場に出づれば...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...お鳥のことなどは全く忘れてゐた日であつた 待ちに待つた二論文の原稿料が揃つてやつて來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...實は心待ちに待つてゐたのに――「實に怪しからん奴だ」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...」そしてその返事を待ちに待つたけれど...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...さうして竊に其人の風采を想望して心待ちに待つてゐた...
高濱虚子 「俳諧師」
...茲に漸く(at last)待ちに待つたる期限は(the weary time of waiting)終りとなつて...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...ダア……」何か自分の理解の出來る音の響を心待ちに待つてゐたらしい老人は...
南部修太郎 「霧の夜に」
...待ちに待つてゐた小僧さんが...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...心待ちに待つてゐたよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...心待ちに待つやうになつてゐたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日のお暇を待ちに待つて漸との事...
樋口一葉 「大つごもり」
...しかし、やがてのことに、待ちに待つた、あの万人に共通な慰藉である睡魔が彼を訪れた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...さつきから待ちに待つてゐたこの機會をすばやく捕へるが早いか...
堀辰雄 「窓」
...近所の未だ学校に上らない子供達がもう待ちに待つて居りました...
牧野信一 「泣き笑ひ」
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