...日毎に待たれるものは親しき人の音信である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...決してただ渠に對する夜の歡迎會が待たれると云ふ理由ばかりではなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...不安な中にも後が待たれるような気がした...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...心待ちに待たれるような...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...実はそれよりも待ちに待たれる一九三五...
戸坂潤 「社会時評」
...その声が待たれるのである...
豊島与志雄 「春盲」
...今までは毎年(まいねん)長い夏休みの終る頃といえば学校の教場が何(なん)となく恋しく授業の開始する日が心待(こころまち)に待たれるようであった...
永井荷風 「すみだ川」
...早く甚三郎が帰って来てくれることのみが待たれるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...お延以上に待たれる吉川夫人は固(もと)より姿を見せなかった...
夏目漱石 「明暗」
...何者かの来るのを死の直前まで待たれるようにしながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...何者かの来るのを死の直前まで待たれるようにしながら...
堀辰雄 「楡の家」
...お城の扉をたたくと……と後の待たれるように話をきりました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...完全なまでにこのごろは待たれるようになった...
室生犀星 「童話」
...いまにも立って来るかと待たれるその気振りは...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...模様と色とに注意すれば未来は待たれるでしょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...ふたたび奪取(だっしゅ)する機を待たれるように...
吉川英治 「新書太閤記」
...待たれるものだ)そう考えて...
吉川英治 「親鸞」
...待たれるのは被害地からの便りであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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