...時間と手間がかかってしまって、往返徒労の感覚があります...
...地震があったため、学校までの往返が大変でした...
...自分は此十町の無人境(むにんきやう)を一往返するを敢て労としなかつた...
石川啄木 「葬列」
...自分は此十町の無人境を一往返するを敢て勞としなかつた...
石川啄木 「葬列」
...さては寺道を山や田に往返(ゆきかへ)りの男女の暢気(のんき)な濁声(だみごゑ)が手にとる様に聞える――智恵子は其聞苦しい訛にも耳慣れた...
石川啄木 「鳥影」
...村端(むらはづれ)から眞直に北に開いた國道を塵塗れの黒馬の蹄に埃を立てて往返(ゆきかへ)りしてゐた...
石川啄木 「二筋の血」
...村端(むらはづれ)から真直に北に開いた国道を塵塗(ちりまみ)れの黒馬の蹄に埃を立てて往返りしてゐた...
石川啄木 「二筋の血」
...おとらは往返(いきかえ)りには青柳の家へ寄って...
徳田秋声 「あらくれ」
...実は過日来往返(おうへん)の毎(たび)に斗満橋(とまむばし)の上から見て羨(うらや)ましく思って居たのだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...旦那の見舞に行きながら往返(いきかえり)とも素通りは実にひどい...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...往返(おうへん)の距離と案内においてかえって優れているせいと思われます...
中里介山 「大菩薩峠」
...遽だしく往返する牽挺(まねき)が睫毛を掠めても...
中島敦 「名人傳」
...つねに往返したまひけるに...
服部之総 「加波山」
...そのシナの茶とアメリカ人参(にんじん)の往返が太平洋を忌避し...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...往返の船舶が鎌倉時代に比して遙かに多かつたことは...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...殊に往返を繁げからしめたであらう...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...冑山昨送レ我、冑山今迎レ吾、黙数山陽十往返、山翠依然我白鬚、故郷有レ親更衰老、明年当三復下二此道一...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...爾来(じらい)殆んど年毎に往返す...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...その挙(きょ)にあたっていちいち都へ使いを往返(おうへん)していてはまにあわないのですべてをゆだねられたものではあった...
吉川英治 「私本太平記」
...相互の使者の往返(おうへん)が三...
吉川英治 「私本太平記」
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