...しかし今僕等の歩いているのは有田ドラックや愛聖館の並んだせせこましいなりににぎやかな往来である...
芥川龍之介 「本所両国」
...おれは往来で寝て...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...門下の中には往来で摺違(すれちが)った時...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...二十間(けん)巾(はば)ぐらいの往来でも...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...おりおり帰り途などに彼女と往来で遇(あ)ったりすると...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...わたしはしょっちゅう往来でこの将校に出会って...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「国の首領」の石膏像(せっこうぞう)や肖像を往来で売るのを商売にしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お酒の席や往来では...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...往来で逢っても口もきかないので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十一時過ぎの往来で逢った人間の...
野村胡堂 「流行作家の死」
...店先の往来で現に更紗を染めているという句であるが...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その機会を利用しての友達などの往来で...
葉山嘉樹 「万福追想」
...「だれの?」「甥の――わるくないでしょ? この色――」「いつか往来で会った坊ちゃんですか」「ああ...
「一本の花」
...暫く往来でこの人出を見物しておりました...
宮本百合子 「現実の問題」
...島田の河村さんの御夫婦には一寸往来でアイサツしたきりでよく存じませんが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二十七日には往きは目白の往来で拾って乗りましたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...往来で唄っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...往来で子供らから石を投げつけられたこともある...
和辻哲郎 「鎖国」
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