...或る夕方鍛冶屋は仕事がへりの往来で...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...私が往来で見た女給風の女は...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...しかし軍服を着た兵たいが往来で泣いたりしては見つともないので...
鈴木三重吉 「一本足の兵隊」
...支那はしょっちゅう内乱つづきですからね」「家がなくて、往来で寝るんで、凍(こご)え死にをするわけか」「河向うの六馬路(ロマル)なんかへ朝行けば、道ばたで手足をちぢめて死んでるのが、いくらでも見られますよ...
高見順 「いやな感じ」
...『くだらんことだ! 往来で行き当たりばったりの人間に頼んだら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...往来で出会う労働者のだれとでも訳なく親密になれるに反し...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...往来で人と往き合う事がある...
夏目漱石 「虞美人草」
...往来で「今戸焼(いまどやき)の狸(たぬき)今戸焼の狸」と四五人わいわい云う声がする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...背中の若様といろいろお話をしながらやって来ると、人形町の往来で、いきなり前に立ちはだかった者があるじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...往来で人の尻へお辞儀なんかしやがって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...往来ですれ違うか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山の手風の淋しい往来で...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...その機会を利用しての友達などの往来で...
葉山嘉樹 「万福追想」
...街道も河堤も山径も間断もなき程凄まじい人馬の往来であつた...
牧野信一 「南風譜」
...往来で遊んでいた太郎が「おかえんなさい」とよって来て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...いかんせん往来で亭主につかみかかるわけにはいかなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...わざっと妾の眼の下の往来でブツカリ合うように時間を手加減なすったのかも知れない...
夢野久作 「ココナットの実」
...この往来で難所の名のある...
吉川英治 「江戸三国志」
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