...祖父が往昔の話をしてくれた...
...往昔の人々は今よりもっと辛かった...
...往昔の武将たちの勇姿に感動した...
...彼女は往昔のドラマにはまっている...
...往昔の建物を修復するプロジェクトが進められている...
...往昔自然主義新に興り...
芥川龍之介 「「鏡花全集」目録開口」
...往昔、遣唐使が船出をしたところである...
梅崎春生 「桜島」
...ずつと往昔(むかし)は江戸の両国川には鯰(なまづ)といふものは一尾(ぴき)も棲(す)むでゐなかつたのを...
薄田泣菫 「茶話」
...温泉は温度が低いが往昔から著名なものである...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...「里老の傳説に往昔(むかし)西宮に百太夫と言(いふ)もの木偶(にんぎやう)を携へ淡路に來り...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...往昔、兵馬倥※(こうそう)武門勇を競い、風流まったく廃せられし時と雖も、ひとり茶道のみは残りて存し、よく英雄の心をやわらげ、昨日は仇讐(きゅうしゅう)相視るの間も茶道の徳に依(よ)りて今日は兄弟相親むの交りを致せしもの少しとせずとやら聞及申候...
太宰治 「不審庵」
...往昔は加茂の河原がそんなにひろがっていたのである...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...力(つと)めて往昔(むかし)の姿にもどろうとしたのを...
夏目漱石 「草枕」
...往昔(むかし)の寺子屋を其儘(そのまま)...
「落第」
...「此孔雀の舌の料理は往昔(おうせき)羅馬(ローマ)全盛の砌(みぎ)り...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...莫謂往昔とも云ふ(舊事本紀玄義)...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...記憶(きおく)に存(のこ)る店(みせ)がまへ今(いま)の我(わ)が身(み)には往昔(むかし)ながら世(よ)の人(ひと)は未(ま)だ昨日(きのふ)といふ去年(きよねん)一昨年(をとゝし)...
樋口一葉 「別れ霜」
...往昔、遠く中山道を御代田の方から上つてきた旅人がやつと追分まで辿りつき、宿へのはひり口で、いかにもほつとした氣持であらためて淺間山をしみじみと見なほした數百年の感慨が、いまだに此處いらぢゆうに漂つてゐて、私達のけふの感情をもそれとなく支配してゐるのかも知れない...
堀辰雄 「初秋の淺間」
...往昔全盛を誇つた三遊派の同僚花形たちはこの明治開化一代の人気者のために金円を投じ合つて墓表を建立したものかも知れない...
正岡容 「巣鴨菊」
...この句の生れた大正四年には先生は往昔の清元社中の秘恋を材とした戯曲「三柏樹頭夜嵐(みつがしわこずゑのよあらし)」を同誌上に発表してゐられる...
正岡容 「大正東京錦絵」
...戦争は疑いもなく往昔においてはかかる変化の主たる原因であったが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...予今年七十六歳の知人より聞くは、若い時三井寺で件(くだん)の鐘を見たるに※裂筋あり、往昔弁慶、力試しにこれを提(さ)げて谷へ擲(な)げ下ろすと二つに裂けた、谷に下り推(お)し合せ長刀(なぎなた)で担(にの)うて上り、堂辺へ置いたまま現在した、またその鐘の面に柄附(えつき)の鐘様の窪(くぼ)みあり、竜宮の乙姫(おとひめ)が鏡にせんとて、ここを採り去ったという、由来書板行して、寺で売りいたと...
南方熊楠 「十二支考」
...(中略)慨然懐往昔...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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