...彼是(ひし)相俟(あひま)つて始めて全豹(ぜんぺう)を彷彿(はうふつ)する事が出来るかも知れない...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...彷彿として往来した事だろう...
芥川龍之介 「首が落ちた話」
...身振(みぶり)声色(こわいろ)交(まじ)りに手を振り足を動かし眼を剥(む)き首を掉(ふ)ってゴンチャローフやドストエフスキーを朗読して聞かしたのが作中のシーンを眼前に彷彿せしめて...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...国際上に個人としての政治家の位地が重大なるに彷彿(ほうふつ)しておる...
大隈重信 「国民教育の複本位」
...嶺雲の人格と文章とに彷彿たるものなしとせず...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...前年配下の汚吏の爲しゝ所に彷彿たるものあるを認めたり...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...この「倫敦消息」は後年の『吾輩(わがはい)は猫(ねこ)である』をどことなく彷彿(ほうふつ)せしめるところのものがある...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...リラの花香(くわかう)に巴里(パリー)庭園の美を眼前に彷彿たらしむることを得べしとせんか...
永井荷風 「来青花」
...どうやらその夜の出來事を彷彿(はうふつ)させるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どんな人間だつてお陀彿ぢやありませんか」「成程な」平次は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大どころの秘蔵娘を彷彿(ほうふつ)させたと...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...こう彷彿(ほうふつ)と思い浮べることは出来なかったであろう...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...なみ風のありもあらずも何かせん一葉(ひとは)のふねのうきよなりけりと感慨無量であった面影が彷彿(ほうふつ)と浮かんでくる...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...カトリックの地獄の幻想を彷彿(ほうふつ)させながら...
久生十蘭 「白雪姫」
...家康に靡(なび)いたありさまを彷彿させるものがあった...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...たえず目の前に彷彿(ほうふつ)するにつれ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...翁の舞台姿がどうやら眼前に彷彿されるようである...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...悪食(あくじき)に彷彿すとあるが...
夢野久作 「暗黒公使」
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